真っ赤な悪魔__fkr. ページ23
( fukura side. )
僕の彼女は、シャイというかなんというか。
「 ねぇA、キスしよ 」
『 ……やだ 』
はたまた、嫌われているのか否か。
「 なんで？ 」
『 恥ずかしいから…やだ。 』
嫌われてはいなさそうだ。
嫌いな男から「 キスしよう 」なんて言われれば、きっとどんな人でも軽蔑したような目で睨みつけてくるだろう。
でも、Aは顔を真っ赤にして照れるから、嫌われてはいない。
…多分。
・
・
『 ねぇ、いつになったら食べられるようになるの？ 』
夜ご飯の時間に、Aはいつもサラダを出してくれる。
サラダは相変わらず嫌いだけど、レタスだけは、そのものの味がなくなるくらいマヨネーズをかければ食べられることに気が付いた。
でも、こいつだけは本当に食べられない。
真っ赤な悪魔なのか、こいつは。
サラダの皿の上に一つだけ、ポツンと乗っているこれ。
「 …ごめん、トマトは本当に食べられない。 」
噛んだ瞬間に、中からじゅわっと出てくるあれが口の中を侵食されると思うと、どうしても噛むことが出来ない。
毎回残すのは心が苦しいけど、無理なものは無理なんだよな…本当に。
『 じゃあ、食べたらキスしてあげる。 』
「 え、ちょっと待ってそれはずるくない？ 」
『 ずるくないよ、こうでもしないと拳くん食べないでしょ？ 』
「 うっ… 」
そんな事を言われたら何も言い返せない。
「 ……じゃあ分かった、食べる、食べるからさ 」
そう言って、目の前の皿に乗ったトマトを摘んで、Aの口に放り込んだ。
『 …ちょっと、！ 』
反射でAがトマトを噛んでしまったのを確認してから、トマトの入ったAの口の中に舌を滑り込ませた。
『 ……ん、 』
口にトマトの味が広がる。
やっぱりこの味は嫌いだし、嫌だけど、Aとキスしながらなら、100倍くらい緩和される。
「 こうすれば僕もトマト食べられるし、Aともキスできるし、一石二鳥じゃない？？ 」
『 …っそれは拳くんだけでしょ！ 』
顔を真っ赤にしたAの頬に手を添えてチュッともう一度口付けをすると、更にAの頬は赤くなる。
「 はは、トマトみたい 」
『 もうキスしない！！！拳くんのバカ！！！ 』
「 え、ちょっとそれはきついって！ 」
・
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アルコン型(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませて頂いています（*＾-＾*）最高の作品ばかりで何度も読み返しています。厚かましいとは思いますが、リクエストしても大丈夫でしょうか？(´・ω・｀) (2019年12月29日 22時) (
レス) id: 7d2d99b638 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - Rika1722さん» うわー、嬉しいです（ ; ; ）素敵な夢が見られるような小説が書けていたら幸いです！！ (2019年9月12日 15時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
Rika1722(プロフ) - 最高です…。寝る前に読ませていただいています！いい夢が見れる気がして笑 (2019年9月12日 0時) (レス) id: a257df45f5 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - まっちゃさん» 嬉しいです(>_<)ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年9月8日 23時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 短編集も最高ですっ！これからも楽しみにしてます(^^) (2019年9月6日 21時) (レス) id: 6d7b57be72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツラ | 作成日時：2019年9月5日 22時
