優良物件、空いてます__fkr. ページ14
( fukura side. )
『 また振られた… 』って、僕の前でお酒の缶を片手に項垂れている女の子。
「 あいつ、明らかAの事好みじゃなかったじゃん。 」
『 そんな事言わないで！もしかしたら、って気持ちがあったの！ 』
「 それ何回目？本当にいつになったら学ぶの？ 」
『 ひどいなぁ本当に…。 』
ひどいのはどっちだ。
好きな人から好きな人の話を聞く時ほど嫌な時間はない。
まぁ、Aと一緒にいたいから、頼られるのが嬉しくて、僕は一緒にいるけど。
「 …僕にしとけばいいじゃん。 」
『 またそれ？変な冗談やめてよ、振られた女の前で。 』
Aは、自分の爪をいじりながらそう言った。
別に冗談なんかじゃないんだけどな。
まぁ、Aはいつまで経っても信じてくれないから、いつも「 そうだね、ごめん。 」って、笑いながら流してるけど。
『 …でもまぁ、彼氏がふくらだったらめちゃくちゃ大事にされそうだなぁ。 』
「 ……当たり前じゃん、彼女を大事にしないやつなんてクソだよ、クソ。 」
『 それ私の前で言うかぁ(笑) 』
そしてAは、僕の肩に体重をかけた。
お酒の匂いと、ほんの少しの甘い香水の匂い。
『 でも、ふくらの肩は世界一だよ、大好き。 』
『 なんか、守られてる感じする。 』
「 …ふぅん、好きなのは僕の肩だけ？ 」
『 えー？ なに、ふくら私の事好きなの？(笑) 』
「 好きだよ。 」
そう言うと、『 えっ 』と小さく声を漏らしてAは離れてしまった。
『 また…冗談？ 』
「 冗談じゃない、本気。 」
ここで目を逸らしたら負けだと思い、僕はAの目をじっと見つめた。
「 僕だったら絶対にAを大事にするし泣かせないし、誰よりもAの事分かってると思うよ？こんな優良物件早々ないと思うけど。 」
『 …その優良物件なら、なんで今も空いてるのかな。』
「 …Aの為だけの僕だからね。 」
こんなセリフ、今どきの恋愛ドラマでもきっと言わない。
でも、Aにはこれくらいクサい台詞を言わないと伝わらないから。
『 …ま、考えといてあげる。 』
そう言ったAの顔は、いつも以上に緩みきっていた。
まぁそんな事、教えてあげないけど。
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アルコン型(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読ませて頂いています（*＾-＾*）最高の作品ばかりで何度も読み返しています。厚かましいとは思いますが、リクエストしても大丈夫でしょうか？(´・ω・｀) (2019年12月29日 22時) (
レス) id: 7d2d99b638 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - Rika1722さん» うわー、嬉しいです（ ; ; ）素敵な夢が見られるような小説が書けていたら幸いです！！ (2019年9月12日 15時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
Rika1722(プロフ) - 最高です…。寝る前に読ませていただいています！いい夢が見れる気がして笑 (2019年9月12日 0時) (レス) id: a257df45f5 (このIDを非表示/違反報告)
サツラ(プロフ) - まっちゃさん» 嬉しいです(>_<)ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2019年9月8日 23時) (レス) id: e4eef8aaeb (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 短編集も最高ですっ！これからも楽しみにしてます(^^) (2019年9月6日 21時) (レス) id: 6d7b57be72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サツラ | 作成日時：2019年9月5日 22時
