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もう疲れた ページ22
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頭がぼうっとする。
どうやらこれも症状の1つらしい。
倦怠感、発熱。
その2つが私を襲う。
何か食べようなんて思っても、なぜかそれを拒んでしまう。
体が食べ物を取り込むのを拒否している。
症状に出てやっとわかる癌の怖さ。
死ぬまでにどんなに辛い症状が出るのか、嫌でも考えてしまう。
潔子ちゃんに貰ったゼリー、まだ全部食べれてないのにな。
深雪にでもあげる?
いや、でも私のために買ってきてくれたんたからな…
深雪は、恵まれてるんだから。
だから…いいんだよ。
あの子は今のままで幸せなの。
__あのね、私好きな人が出来たの!__
__協力してくれないかな?お願い、仲良いでしょ?__
その時だった。初めて双子である事を恨んだ。
私も、私も好きだったのに。
結局全部横取りされていっちゃうのね。
__もう私さ、疲れたの、__
偽りの言葉で私は全てを奪われた。
結局彼と付き合ったのは私だったんだけど…
__お姉ちゃん青葉城西にするの?__
__じゃあ深雪もそこにする!__
にっこりと笑顔で言われれば、もう拒否なんてできない。
ねえA、もう疲れたよ。
いつまで仮面を被っていたらいい?
もう疲れた。
それは私達双子の魔法のコトバ。
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作者名：浅葱。 | 作成日時：2017年7月21日 18時
