【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ7)

今日:23 hit、昨日:6 hit、合計:97,121 hit

第五話ページ7

shk「こんな感じ？」

『はい、多分…。』

shk「多分って笑」

流石は暗殺隊長と言うべきか、シャークん様は敷いたテーブルクロスを簡単だが整えてくれた。あんなにも大きかったというのに。

shk「お前これから仕事は？」

『メイド長に尋ねてみないと、なんとも言えませんね。』

shk「暇だったらさ、茶葉貰いに来てくんね？」

『え、っと』

shk「終わったら待っててくんね？俺一応指示係だから行くわ。」

シャークん様は忙しいのか、私の返事を聞かずに駆け足で元の場所に戻ってしまった。

これは、どうするのが正解なんだろうか。

shk「律儀に待ってたんだ」

『シャークん様が、そう仰いましたので。』

あの後、特別することもなかったので言われた通り私は終わるまで待っていた。シャークん様は忙しかったのか、今は召使いが殆どいないこのパーティ会場に、ずっと残っていた。

shk「じゃあ、俺に付いてきて。」

『分かりました。』

黙ってシャークん様の後について行く。今の時間は自由時間基、食事の時間のはずなのでシャークん様は食べないといけないのでは無いのだろうか、そんな疑問が頭の中に浮かぶ。

『…あの』

前を歩くシャークん様に話しかける。

shk「何？」

『お食事の時間ですが、宜しいのでしょうか？』

shk「そう言えばそうだな。お前も食わないといけないし」

『いえ、私は大丈夫ですよ。心配なのは、シャークん様の方ですので』

この城は幹部であろうと侍女であろうと、どんなに立場が偉くても食堂は20:00以降立ち入り禁止という決まりになっている。今の時間は19:30。今から急いで向かえばギリギリ間に合うだろう、といった感じだ。

shk「別に俺はいいよ。部屋に冷蔵庫あるし。そっからなんか軽く食うし。」

『…左様ですか。』

流石は幹部様。待遇がとても良い。

shk「お前も、なんか食ってく？」

『え？』

突然の提案は私の足を止めるには相応しく、それに気づいたシャークん様も立ち止まり、私の方を向く。

shk「待たせたのは俺だし、それに今行っても、提供されないと思うけど？」

幹部様ならばそれなりのものを提供されるだろうが、今はもう閉まる寸前。それに明日はパーティで皆気を使いながら食事をした事だろう。今行っても、食べられないことは事実。

『それは、そうですが。』

shk「じゃあ決まりな。貰ってくれる礼も兼ねてるから、心配とかしなくていいから」

『…分かりました。』

そんな風に微笑まれては、何も言えないじゃないか。