【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ45)

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第四十三話ページ45

『…わかんない』

kn「わからない？」

『これが、敬愛なのか恋愛なのか、分からないの。』

だって、私の初恋はきんときで、それ以降「恋愛」なんて縁が無かった。それなのに今更、恋をした所でそれが本当に恋なのかよく分からない。

『シャークん様には婚約者の方がいるから、ダメなのはわかってるよ。けど、それでも考えちゃって、目が離せなくなるの。
変かな、こんな私は。』

尋ねるようにきんときの方を見て微笑む。彼は驚いた顔をして、少し下を向いた。

kn「変じゃないよ。多分、それが普通だと思う。俺の場合も、これが「恋」って自覚するまでに時間かかったから、仕方ないと思うよ」

私の初恋はきんときで、多分一目惚れだった。だから自覚するのは結構早くて、アタックしようとしたけど、所詮家だけの関係だと踏み切って、諦めた。

だから今回も諦めようとしてるのに、諦められない。

だって彼が、シャークんが、思わせぶりで、私のことを特別な存在のように扱ってくれるから。大切なものを見るみたいな目で見るから。

kn「…もう、答えは出てるんじゃない？」

『へ？』

kn「自分に正直になるのが一番だよ、A」

彼は立ち上がると、そのまま歩いて行ってしまった。

『正直になれたら、苦労なんてしないよ。』

さて、どうしたらいいのだろうか。

『…あ』

shk「あ」

食堂にて、なにか食べようとメニュー表を見ていたらシャークんと出会った。…出会ってしまった。

『失礼、します。』

いるのも気まずいと思ってそのまま横を通り抜けるように小走りで走っていく。けれどそれは適わなくて、シャークん様は私の腕を掴んだ。

shk「話したい事があるんだけど」

中庭でもいいか？なんて尋ねられたら、頷くしか無かった。