【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ5)

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第三話ページ5

shk「美味しい？」

『はい、美味しいですが』

shk「そ。ならいいや。」

あの後、何故か私はシャークん様の部屋で紅茶を嗜んでいる。どうやら、小包を贈ってきた方が大量に紅茶の茶葉を送ってくるらしく、幹部様はあまり好きでは無いため、溜まる一方の茶葉をどうにかしたかったのだとか。

『…あの』

shk「なに？」

『シャークん様は、飲まれないんですか？』

shk「俺？俺はもう飽きるほど飲んだから」

そういったシャークん様の目の前には紅茶、ではなく炭酸飲料の入ったペットボトルが置かれている。確かに先程見せてもらったが、籠に入り切らない程に茶葉が置いてあった。

『お相手様は、紅茶がお好きなんですか？』

shk「さぁ。俺アイツには興味ないから。」

『…そうでしたか。』

何か、踏んではいけないものを踏んでしまった感じがする。誤魔化すために出して頂いた紅茶を飲む。

出された紅茶の品種は「アールグレイ」というもので、紅茶の定番と言っても過言ではないほど有名なものである。

『シャークん様は先程、任務があると仰っていましたよね？大丈夫なんですか？』

恐る恐る聞いてみるとシャークん様は何かを思い出したように歯切れの悪い返事をされた。

shk「…あー、あれ一週違いだったみたいだから」

『そうでしたか。それなら良かったです。』

私がここに居るせいで任務に行けないなんて、そんな事あってはならない。自分のせいでは無かったことに安心して胸を撫で下ろした。

『そろそろ、お暇させて頂きます。』

自分が飲んだ分のティーカップを洗い、ここに居る意味が無くなったので私は業務に戻るために扉のすぐ近くに立つ。

shk「もう帰んの？」

『業務が、ありますので』

shk「そっか。…じゃあ、またおいで。紅茶まだあるから」

『…機会がありましたら、是非。失礼します。』

shk「また」

シャークん様の部屋から立ち去り、メイド長に叱られないだろうかと考えながら幹部棟を去った。

因みにメイド長には何故か叱られずに済んだ。何故だろうか。