第三十三話 ページ35
kr「しばらくは絶対に安静にすること。わかった?」
あの後連れてこられた医務室には眠そうなきりやん様がいたが、私と彼の姿を見た瞬間に目を見開いて困惑していた。
そして腫れた部分を見せた瞬間に、顔つきは医師へと変わり、軽い説教を受けている。
『はい、お手数お掛けして申し訳ありません。』
検査してもらった結果、打ち所が悪かったのか炎症していたらしい。妙に痛いのはそのせいだったんだなと理由を知れて納得出来た。
kr「あと、きんときは大声出しすぎ。めっちゃ響いたんだけど?」
それには私も同義である為、頷く。手で開けることが出来なかった扉を足で開け、どこからそんな声を出した?と思いたい程の大声できりやん様を呼んだ。耳が潰れるかと思った。
kn「ごめん、心配してたらつい」
kr「分かるけどさ、少しは落ち着きなよ。一応書記長じゃん?」
kn「次からは気をつけるよ」
きんときときりやん様は士官学校時代からの知り合い。名前が似ていたということで、間違えられていたことが多く、そこからお互いを知ったのだとか。
『…簡単な仕事もありますし、そろそろ戻らせていただきますね。』
あまり片足に負担をかけないように立ち上がる。こういう時、ロングスカートだったら隠せて楽なので、良かったな、と思う。
kn「本当に無理しちゃダメだよ?」
『大丈夫ですよ。無理は致しません。』
kr「なんかあったらまた来て」
『分かりました。』
最後まで心配されながら、私は医務室を出た。仕事でもしていないと、この痛みは紛らわせない。
なんて、思ってた時期が私にもありました。いつの間にか足の件はメイド長へと伝わっており、今日一日は無理矢理有給を使うように、と言われてしまった。
『何をしたらいいのか…』
現在時刻、11:00。少し早めのお昼にしようかと思ったが食欲が湧かない。久々に読もうと思っていた書籍もあっという間に読んでしまい、本当にすることがない。
『やはり働いた方が…』
「有給使ってんのに働こうとすんの?」
妙に心地のいい低音に振り返る。笑いながら、シャークん様がそこにはいた。
『する事が、ないので』
shk「あー、じゃあちょっと来てくんね?」
特に断る理由もないので頷いて付いていく。着いた先はシャークん様の、パーティ前日に訪れた自室だった。
shk「あれ片すの手伝って欲しいんだけど」
目線を向けるとそこには本の山があった。
『はい、分かりました。』
こういうのは一番の得意分野だ。
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シーク(プロフ) - 恋歌さん» 近いうちにまた更新致しますのでご安心を。今はもう一つの作品に力を注いでおりますので、もう暫くお待ち下さい。 (2021年9月21日 11時) (レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
恋歌(プロフ) - 続きが気になる! (2021年9月21日 11時) (レス) id: 1374b51b68 (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - モブのプリン@俺の嫁は田中さん» YouTubeですよ。検索しても出てこないと思いますが、「Nes'」という名前でやってますよ。 (2021年8月26日 13時) (レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
モブのプリン@俺の嫁は田中(プロフ) - シークさん» おえー!?ちょどこでやってて何て名前かだけでm((殴 (2021年8月25日 21時) (レス) id: 1e20c10438 (このIDを非表示/違反報告)
シーク(プロフ) - モブのプリン@俺の嫁は田中さん» はい、実況者です。 (2021年8月25日 21時) (レス) id: 91eb3b47ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シーク | 作成日時:2021年8月15日 2時