【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ33)

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第三十一話ページ33

時間は変わり、今は夜の19:00。私は食堂で、晩飯を食べていた。明日、私は彼に告白の返事をする。
緊張するのはきっと、今までにこんな事が無かったから。

「あの、顔が青いですが、大丈夫ですか…？」

『え？あ、あぁ、大丈夫ですよ。』

近くにいた侍女に尋ねられば、そんなにも顔に出ていたのかと内心驚きながら微笑んでそう返す。足は昼の頃より痛みが酷くなっている気がする。そのせいか食欲も湧かない。

『念の為に、今日はもう休みますね。』

食器を返す為に席を立つ。足を引き摺っているように見えているのだろうか。後で医務室に行って、痛み止めを貰わなくては。

『キッツ…』

中庭に設置されている木製の椅子に座りながら、空を見る。満月がとても綺麗だ。風通しがいいここなら、落ち着けると思ったのに、足はまだ痛い。包帯を解くと、そこは赤黒く腫れている。
どうりで痛いわけだ。

『打ち所、悪かったかな』

昔にも、こんな風に腫れたことがあった。その時は打ち所が悪く、丁度骨の部分だったので罅が入っていたのだが、ただ転んだだけで罅は入らない、はずだ。

「お前、それ大丈夫なのか？」

聞き覚えのある声に顔を上げる。そこにはシャークん様が立っていた。

『あ、えっと、』

普通なら、大丈夫だと答えるのだろう。でもこの時の私は痛みのせいか判断速度が鈍く、また、相手がシャークん様ということもあったからどもってしまった。

shk「きりやんの所には？」

『昼前に、行きました…。』

突然隣に座られ、驚きながらもシャークん様を見る。足を見ながら「めっちゃ痛そうじゃん…」なんて呟いて、自分のことみたいに顔を歪めている。
なんで、目が離せないの？

shk「A？大丈夫か？」

動かずにいた私を心配したのか、シャークん様は顔を近づけて尋ねる。思いもしなかった事に背を仰け反って距離をとる。

『は、はい。大丈夫、です。』

おかしい。心臓が、鳴り止まない。こんな事、今までなかったのに。

shk「顔赤いけど、本当に大丈夫か？」

頬に手が伸びて、そのまま触れられれば、動くことなんて出来なかった。体温が上がっている気がする。熱い。

『だ、いじょうぶ、です。私、もう行きますので』

shk「待って」

手を掴まれ、振り返る。どこか真剣そうに私を見つめるシャークん様に、胸がうるさい。

shk「Aはさ、きんときからの告白、受けんの？」

鼓動のうるさい心臓が、いきなり鳴り止んだ。