【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ4)

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第二話ページ4

持って行って貰う際、どこに置けば良いのは分からないと仰られたので私はその場所を案内することにした。
何故、此処から出てこられたのかと言うと、お腹がすいたからだそうで。

shk「ここでいい？」

『はい、大丈夫です。』

やはり男と女の力の差というのは残酷で、あれほど苦労して持っていた花瓶を、シャークん様は片手で軽々と持っている。

『ありがとうございます。』

shk「別にいいって。悪いのは前見てなかった俺だし。それに怪我もさせようとしたし」

『いえ、私がもっと前を見てれば…』

shk「もういいって。じゃ、俺任務あるから。」

そう言ってシャークん様は頭をかいて食堂を出ていった。次からは気をつけよう。

「Aさん、これをシャークん様のお部屋に」

またメイド長に呼ばれ、今度渡されたのは片手でも持てるほどの小さな小包と一本の花。

『…分かりました。』

二度目の頼み事を引き受け、私はシャークん様のお部屋へと向かった。

こういう時、幹部様への贈り物はメイド長や執事長などの重要役職の方々が持っていく決まりなのだが、今日は生憎全員忙しい。私でなくても、通りかかった侍女に頼むつもりだったのだろう。

『シャークん様のお部屋は…』

幹部様には幹部様専用の棟が存在する。そこは幹部様の自室であったり談話室であったりと色々らしい。

「俺になんか用？」

聞き覚えのある声に振り返ると、そこには先程任務に行くと言っていたシャークん様が立っていた。

『贈り物を届けに来ました。どうぞ。』

手に持っている小包と花を渡す。シャークん様は差出人が分かっているようで溜息を吐いた。

shk「ありがとう。」

『いえ、頼まれましたので。では。』

次にやる仕事は何だろうか。考えながら戻ろうとしたのだが

shk「なあ」

呼び止められて振り返る。

『何でしょう？』

shk「お前ってさ、紅茶嫌い？」

『いえ、嫌いではありませんが…。』

shk「じゃあさ、ちょっと寄ってかね？」

『……え？』