【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ29)

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第二十七話 shk視点ページ29

shk視点

イライラする。一昨日から、きんときがアイツを呼び出した時から、ずっとこの感情が収まらない。
アイツは、きんときの昔からの知り合いだと言ってた。だからそれが関係しているのかもしれない。でも、告白した男と翌日出掛けるのはつまり

『…付き合った、のか？』

という可能性が高い。だって、告白した次の日に出掛ける男女なんてそうそういない。なら、付き合ってデートに行った、というのが一番正しい推測ではないだろうか。唸っていると後ろから肩を叩かれ、思いっきり振り返る。

kr「ここ、廊下なんだけど？」

『お、おう』

きりやんが言ったようにここは廊下で、さっきから兵士やメイドが何事かとこちらを見ていた。すぐに目を逸らして歩いているが。

kr「…欲しいんなら、早目に行動するのは大事だよ。きんときみたいに。」

『何、だよ、急に…。』

kr「ずっとナヨナヨしてるからだよ。あ、今日予防接種だからあの二人よろしく」

読心術、だったか。きりやんはそういうのが得意らしい。とは言っても、分かりすぎたろ。なんだあれ、チートか？

『分かった、いつから？』

kr「出来れば昼前。でも逃げたりすると思うから13時くらいかな」

『あー、わかった。じゃあ昼前に二人揃えて連れてくわ』

今日は特に任務も入っていない。と言うより、入れさせてくれない。Nakamuとスマイルは注射が大嫌いだ。だから予防接種となると運動が得意じゃないくせにめちゃくちゃ動く。
だから俺らは駆り出され、朝だけ限定で鬼ごっこが開催される。

kr「頼んだ。きんときとは早く仲直りしなよ」

『わ、かってるよ』

溜息混じりにきりやんはその場から立ち去り、自分の持ち場に向かった。俺は、と言うとインカムでアイツらの位置を把握しながらその場所に向かう事にした。

kn《今中庭に二人揃っているみたい》

br《じゃあ僕右から行くから、シャークんは左から行ってくんね？》

《了解。きんときはどうすんの？》

kn《俺はその後逃げられたとき用に出口塞いどく》

こういう会話は普通に話せる。日常会話も同義だ。だが、俺が変に意識して敵視するから面白がってマウント的なもんを取りたくなるんだろう。あー、腹立つ！

nk「げっ！シャークん来た！」

sm「早くね？あっちに逃げ…」

br「どこに逃げるって？」

言われた作戦通りぶるーくは右、俺は左で逃げようにもきんときが出口を塞いでる。今回は結構早く捕まえられ、嫌がる2人を他所に俺たちは医務室に向かった。