【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ26)

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第二十四話ページ26

『そんな、別に今日休みだったしいいのに』

kn「俺の気が済まないから、俺があげたいの。」

『変な所が強情だね、相変わらず』

断りたいのだが、そうやって好意で何でもやろうとするから、断りにくい。私も彼に関してはそろそろ耐性をつけないといけないな、とつくづく思う。

kn「Aは気に入ったやつとかないの？」

『私？私は』

イヤリングが並んでいる方に目を向ける。どれも女の子が欲しそうなものばかりで、その策略に乗りそうになっている自分がいる。

ふと、その中で目を奪われるようなものを見つけた。ドライフラワーの花弁が使用されており、それにつるされている、緑色の宝石。あの方を、シャークん様を思い出して目が離せなかった。

『…何も無いかな』

けれど今目の前にいるのはきんときであって、シャークん様ではない。だから今だけはきんときに集中しないといけないのだ。

kn「そっか。じゃあ、ここで待ってて」

そうして彼は会計をしにレジに向かった。私は、ずっとさっきのイヤリングを見ていた。とてもキラキラとしていて、シャークん様が見せる笑顔と似ているものを感じる。

『ああ、そういう事か。』

やっと、この気持ちが何だか分かった気がする。
けれど、諦めなくてはいけない。私は、侍女として、主人であるシャークん様の幸せを祈らないといけないから。

kn「…考え事？」

いつの間にか戻ってきてたのか、きんときは隣に立っていて、手には紙袋がある。

『ううん、何でもない。次はどこに連れてってくれるの？』

kn「うーん、本屋行かない？Aも好きでしょ？」

『うん、好きだよ。行こうか』

この気持ちに蓋をして、今はデートを満喫しよう。

その後も、色んなところを回って足はクタクタだ。今は帰りの電車の中にいる。

kn「楽しかった？」

『凄く、楽しかった。久々にこんな事出来て良かったよ』

侍女として生きているから、こんな風に「友人」と出掛けられてとても楽しかった。また出かけたいと思うけど、きっとその時はきんときではないんだろうな。

kn「ねえ」

『何？』

kn「俺はまたこんな風に出掛けたいって考えてるよ。告白とか、無しで。」

胸がドキリとしたのを感じる。でもきんときの顔は全然変わってない。

kn「Aとは昔から絡んできたし、告白断られても俺はまだ絡みたいと思ってるから」

『…そっ、か。わかった。』

ただ私は、頷く事しかできなかった。

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そう言えば実況始めました。