【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ20)

今日:11 hit、昨日:6 hit、合計:97,109 hit

第十八話ページ20

kn「明日って休み？」

『そうだけど、何』

場所が変わり、今は食堂から遠く離れた中庭に繋がる外廊下にいる。少し薄暗く、廊下の照明と月の光のみしかない。

kn「じゃあさ、デートしない？」

『……は？』

kn「声低かったな」

笑いながら私の声について言われるがそんな事はどうでもいい。今、この男は何と言った？デート？

kn「あんな場所で告白しちゃったけど、小さい頃から好きなんだ。だから少しでも意識させるためにデートしようよ」

手を片方掴んで、口元まで持って言って微笑む彼はほかの侍女なら卒倒する程に格好良いのだろう。しかし私にはそういうのは効かない、筈だ。

『私、そういうのした事ないから何も知らないよ』

kn「別にいいよ。エスコートするし」

『侍女が主人にエスコートされるのは如何なものか…』

kn「じゃあ明日だけ、昔みたいになろうよ」

昔みたい、その言葉に口が乾いていく。今ならあの時、私がどれだけ無責任に彼に接していたか分かるからだ。

『…分かった。明日だけ、昔みたいに接する。デートも、行く。』

これで満足か、と言わんばかりにきんときを見る。意図が分かったのか吹き出したように笑った。

kn「ありがとう。じゃあ、明日の９時に正門前で」

『分かった分かった、９時ね。』

仕事があるからと彼は幹部棟の方へ向かった。私はため息を吐きながら、自分の部屋へと戻った。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
これまでのお話のおさらい

侍女のAは幹部のシャークんに出会い、少しずつ二人の距離が縮まったかと思われたがそこに現れた婚約者！？

それにそれにきんときとAも昔からの知り合いのようで…？

自分の今の感情の名前を知らないAとずっと好きだったきんとき、一目惚れをしたシャークんに婚約者のルカまで出てきて大混乱！

これからどうなっちゃうの〜！？

と言うような感じです。今まで文字ギリギリまで書いていてこのような事が書けなかったので今書かせていただきます。

因みに最後はちゃんとシャークんとくっつきます。きんさんは可哀想ですが少女漫画によく出てくる「イケメンだしヒロイン好きだけど振られる奴」です。

お気に入り180人超え、評価の色も黄色にさせて貰い、本当にありがとうございます。これからも精進して書いてまいりますので、何卒よろしくお願いいたします。