【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ17)

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第十五話ページ17

余程驚いているのか、彼女は目を見開いてこちらをじっと見ている。

「…慰め、ですか？」

やっぱり理解出来てなかったみたいで、そんなことを言ってくる彼女は予想通りで少し笑ってしまう。

『違う。好きなんだ、Aの事が。この城に来る前から、傍にいてくれた時から、ずっと。』

「私は」

『返事は今はいいよ。ちゃんと考えてほしいから』

今応えようと思ったらしいけど、そしたら周りの目を考えて断ることは分かってる。だから今は応えてもらわない。二人になった時に応えて欲しいから。

『じゃあ、俺戻るね。みんな待ってるみたいだから。またね。』

どうしていいか分からないであろうAの頭を一回だけ撫でて、俺はみんなの元に戻った。

br「きんさんやるね〜」

さっきの告白が聞こえていたのか、シャケ以外はみんなニヤけてる。俺にも恥ずかしいという感情はあるので、隠すために頬をかく。

『するつもりは無かったんだけどね』

一度だけシャケの方を見て言えば、その意図が分かったのか睨まれる。それなら悲しませる様なことするなよ。

『あの子の傷つく顔、見たくなかったから』

だからこれは俺からの宣戦布告だよ、シャケ。

貴方視点

きんときが幹部様の元に離れても、私は理解がまだ出来ていなかった。

『…仕事、しなきゃ』

少しでも気を紛らわせるために仕事に戻ろう。そしたら、この間だけは、きっと向けられた感情を忘れられるから。

「ちょっと貴方」

侍女として食事を運び終わっている時に複数のお嬢様方に呼び止められた。…粗方、さっきの告白を聞いていた方々だろう。

『何でしょう。』

「分かっているんじゃなくて？貴方、どうやって幹部様に取り入ったの？」

扇子を向けながら、リーダー格であろう方が尋ねてくる。やっぱり幹部様には気に入られたい、あわゆくば、と考える方も多いのだろう。

『取り入った記憶は御座いませんよ。私は侍女として当然の仕事を全うしていただけですので』

「嘘おっしゃい！きんとき様が、あのような大勢の前で告白するなんて、そんな事あるわけがないのよ！」

ヒステリックに叫ばれるが、叫びたいのは私だ。あんな急に告白されるなんて予想はしてもなかったのに。

『そうは言われましても、真相はきんとき様にしか分かりませんから。』

「ムカつくのよ！」

振りかざされる拳から身を守るために目を瞑ったが、衝撃は来なかった。恐る恐る目を開くとそこには

shk「何してんの？」

シャークん様がいた。