【WT】ずっとお慕いしております【shk】 (ページ15)

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第十三話 shk視点ページ15

shk視点

kn「ちょっと俺用事あるからあっちに行ってるね」

どこかの財閥の令嬢や貴族の家の娘に絡まれてうんざりしていた頃、きんときがそいつらではなく、俺らに向かって言った後、返事を待つことなく歩き出した。

nk「はぁ！？ちょ、あー！もう！早く戻ってこいよ！」

対応をしながらNakamuが叫べば、きんときは１回だけ手を振って壁際の方に向かった。人並みを分けてきんときが止まると、そこには見覚えのある奴がいた。

昨日のメイドだ。

きんときは隣に立って、そいつの髪を掴んだ。

kr「ちょ、シャケ！曲がってる曲がってる！」

思わず力を入れ過ぎたのか、持っていたフォークが紙ストローのように曲がっていた。

shk「…悪ぃ」

kr「別にいいとは思うけどさ、どうしたの？」

shk「なんでもない。」

好きな女が仲間と親密な距離感だったら嫌にもなるだろ、とは言えない。こいつらは絶対にからかってくる。

nk「そう言えば昨日からシャケ変じゃね？」

何かを思い出したようにNakamuが言えば、周りもそう言えばと頷き始める。

shk「はぁ？どこがだよ」

nk「昨日は部屋の前で蹲ってたし」

br「今日は朝歯ブラシ加えたままじっとしてたし〜」

sm「これ着る時ボタンかけ違えてたし」

kr「さっきフォーク曲げたじゃん」

言われれば言われるほど、事実だから何も言えなくなる。

nk「…熱でも出た？」

shk「違ぇよ！俺にも、色々あんだよ。」

新しいフォークを取りながら皿に盛ってある料理を食べる。なんできんときはアイツと仲良いんだよ。てか、いつまでいるんだよ。

nk「なんかシャケ機嫌悪くね？」

sm「もうすぐアイツ来るからじゃね」

nk「あー…」

モヤモヤとしながら半分ヤケになりながら食っていたら、変な衝撃と共に俺の意識は現実に戻された。

「なーに悩んでんの！」

shk「…ルカ」

抱きついてきたのは、俺の婚約者のルカ。別に俺はこいつと結婚する気はない。親とルカだけでずっと盛り上がっているが。

shk「別になんでもねぇよ。気にすんな。」

rk「もう！シャークんはいっつも隠すんだから！」

コイツは変なところでポジティブだ。特に俺に関することには。だから多分、コイツとは一生気が合わないと思う。

br「あーあ、シャケ機嫌悪くなりそう」

nk「言うなって！」

聞こえてるっての。ため息を吐きながらきんとき達の方を見れば、アイツが、何故か悲しそうにこちらを見ていた。何で、そんなふうに俺を見る？