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「おまっ、こんな大雨なのに傘も差さずに何してんだよ！？」
雨……？
あ…………本当だ、雨が降ってたんだ。
私、冷たい雨に打たれていたことにも気づかなかったんだ。
濡れた私に上着をかけてくれるエースを見上げる。
雨に濡れたせいで彼の外に跳ねた髪がまっすぐになっていた。
『エース……好きだよ』
「っ……なんだよ、急に」
『伝えておきたくて』
だって、いつか伝えることができなくなるから。
恥ずかしそうに目を逸らして頬を染めるあなたが愛おしい。
学園長
深い仲になって後悔しないようにと言ってくれたけど、もう遅いんです。
逸らされた目が再び私と交わる。
「オレの方が好きだし」
頬に添えられた手が顔を上に向け、落ちてきた熱い唇に口を塞がれる。
その熱に応えるように背中に手を回す。
離れたくない。
ずっと一緒にいたい。
身体を濡らす雨が冷たいことも気にもせず
私たちは深い口付けに溺れていた。
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年8月3日 13時
