６５時間目 天乃の残酷な過去・前編 ページ26
＿１０年前
「なんでこんなことも出来ないのよ！」
「この失格人間！」
A「…ごめんなさい」
とある家に、２人の男女に怒鳴られる少女がいた
少女は傷だらけで目に光が灯っていない
声も無機質で感情が感じられなかった
この少女が５歳のA
家族構成は、父と母と兄とAの４人家族
しかし、両親はAを子供として見ていなかった
「本当に役立たずね…！なんで久遠の後にこんな子が生まれたのかしら！」
「久遠は完璧だと言うのに…！お前に生きる価値なんてない！」
そう言って、両親はAを殴る蹴る
Aは全く表情を変えず、ただ虚ろな目をしていた
ｶﾞﾁｬｯ
？「ただいま」
玄関からその声が響いた途端、両親はAを押しのける
そして声の主の元へと急いだ
矢那川久遠…Aの兄
成績優秀、運動神経抜群、素行良好、容姿端麗…etc
久遠は完璧で両親の自慢だった為、それに劣るAは両親にとっては邪魔でしかなかった
「お帰りなさい、久遠！今日は外へ食べに行きましょう」
「昨日のテストのご褒美だ。先に出ているから、着替えて車に乗りなさい」
久遠「あ、ああ」
両親が家を出て行くと、久遠は一目散にAの元へ駆け寄った
久遠「A！大丈夫か！？」
A「…うん、平気。いつものことだし」
久遠が駆け寄ると、Aの目に少し光が灯った
A「兄さん、早く準備しないと。ウチに構ってたら、兄さんまで怒られるよ」
久遠「でも…」
A「ウチは大丈夫。その代わり、今度公園連れてってね」
久遠「っ！…勿論！」
そう言うと、久遠は大急ぎで荷物を纏める
Aの頭を軽く撫でると、家を出て車に乗り込んだ
「洗濯物を終わらせておきなさいよ！それから((久遠「か、母さん！早く行こう！」あら、そうね」
ブゥーンと音がして、車が発進する
そして、段々と見えなくなって行った
＿３日後
A「久しぶりの公園…！」
久遠「Aは相変わらず運動神経が高いな〜」
ジャングルジムの頂上まで３秒ほどで登るAを見て、久遠がそう呟いた
それから２時間ほど遊んだ後、久遠は『そろそろ帰るか』と声を掛ける
Aがそっと家の扉を開けた、次の瞬間だった
突然、久遠がAを後ろに突き飛ばした
Aの視界には、腹部から血が流れる久遠と目を見開いて包丁を突き刺す両親が映り込む
確実に、両親はAを殺そうとしたのだろう
そして…
二本の包丁に刺された久遠は、少しよろめいて玄関に倒れた
６６時間目 天乃の残酷な過去・後編→←６４時間目 外壁破壊事件(笑)
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夜叉夜桜(プロフ) - シズクさん» 本当ですか？！良かった…！これからも頑張ります！ (2021年12月31日 14時) (
レス) id: 47f6f1a6fd (このIDを非表示/違反報告)
シズク(プロフ) - リクエストした話を書いてくれてありがとうございました。面白かったです。これからも作品の更新楽しみに待っています。 (2021年12月31日 14時) (レス) @page42 id: 3c69616c61 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉夜桜(プロフ) - molさん» うわっ、本当だ！マジでごめんなさい…指摘ありがとうございます。更新頑張ります！ (2021年12月30日 13時) (レス) id: 47f6f1a6fd (このIDを非表示/違反報告)
夜叉夜桜(プロフ) - 巫都さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2021年12月30日 13時) (レス) id: 47f6f1a6fd (このIDを非表示/違反報告)
mol(プロフ) - 木戸ではなく城戸だと私は記憶してるのですが…。お話、楽しく読ませていただいております。これからも頑張ってください。 (2021年12月29日 19時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎 | 作成日時：2021年10月17日 20時
