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任務 ページ23
首領から任務を仰せつかった。
ある老人の暗殺。
言われた事をこなせばいい。
標的の詳細は覚えていない。
要らないのだ、いずれ重力に押し潰される相手の詳細など。
これはね、一発で相手の動きを止められて、尚且つ最小限の声で喋らせる事が出来て、最後は中原君が煮るなり焼くなり好きなように出来るような薬にしてもらったんだよ。
誰が作ったのだろう、そんな薬を。
一瞬、屈託なく笑う、妹のように引っ付いてくる少女の顔が脳裏をよぎる。
いや、アイツは、あの能力は、まだ、人を殺めていない。
アイツはまだ、黒に染まっていない。
俺が買ってやったこげ茶の帽子がよく映える、薄い金色に輝くポニーテールも、青くキラキラと輝く二つの瞳も、それから、科学者の端くれであることを示すような、サイズの合っていない真っ白な白衣も。
純白なのだ、アイツは。
黒に染まれないほど。
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作者名:あおい | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/konchawa/
作成日時:2020年4月29日 0時