真朱、駆ける夜明け前 (ページ6)

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5.そんな展開ページ6

｢待って！？！？君たち同じ屋根の下で暮らしてんの！？｣

｢｢うん｣｣

嘘だろ…！？せっかく今いい感じだったのにこんな展開アリかよ…！？

｢Aは僕の妹分みたいなものだからね｣

そう言うロビンの隣ではAちゃんがコクコクと頷いている。可愛い。…じゃなくて！それでもこんな可愛いこと暮らしてるとか羨ましすぎる。ちくしょー。

｢あ、あーそうなんだ…。ん、妹分？姉じゃなくて？｣

確かにロビンは妹分と言った。しかしどう見てもAちゃんはロビンよりも歳上に見える。というか俺と同い歳くらいなんじゃないか？

｢あー、えっとその事については…｣

ロビンがわかり易く口ごもる。

｢いいよロビン。私から説明するから｣

それからAちゃんは自分が人造人間であることや生まれてから３年しか経っていないこと、今まで外に出たことはあまり無い事などを話してくれた。

｢だから皆に迷惑かけることもあるかもしれない｣

伏し目がちにそう言ったAちゃんは少し寂しそうに見えた。俺らがそんなこと気にするわけがない。なんてったってこのチームには火星人やクローンもいるんだぞ？
俺に彼女の不安を取り除けるかは分からない。いや取り除いてみせる。彼女を安心させるように微笑んだ。

｢大丈夫だよ。その時は俺やロビン、チームの皆が支えるさ｣

｢……ありがとう、キッドフラッシュ。それに、私のことはAって呼んで。そっちの方が慣れてるし｣

｢わかった。ところでAは好きな物とかある？俺すっげーおすすめのピザ屋あるんだけど｣

彼女に笑顔が戻ると同時に心の奥底か熱くなったのを感じた。つい気を引こうとして多弁になってしまっている気がする。そんな俺の話も興味深そうに聞く姿が可愛くて……って！あー、マジかよこれってもしかしなくても…いや、ロビンがいる場で考えるのは辞めておこう。今は彼女の笑顔が見られるだけで幸せなんだ。