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『えー…新任のナベリウス・レイラです。本日よりお世話になります』
私は現在、無表情で教師の方々に自己紹介をしています
何故、無表情なのかって?
原因はこの悪魔…
カ「何故貴様がここに居る…」
『文句があるなら理事長にどうぞ』
私の双子の兄であり、ナベリウス家の次兄、ナベリウス・カルエゴのせいだ
私とカルエゴは仲が悪い。カルエゴは家訓と義務を厳粛に守っているのに対し、私は家訓や義務なんてクソ喰らえと思って家を飛び出した身
そんな正反対の私達が相容れるはずがない
カ「俺が教師に相応しくないと判断したら、即刻この場から立ち去ってもらうからな」
そう言って、ケルベロスと共に威嚇してくるカルエゴ
ここ悪魔学校バビルスにおいて、教師は生徒を守る番人。宝を狙う敵には凄惨たる“教育”を行う
その義務を果たせない者は教師に相応しくない
それに関しては私も同じだ
『ええ、わかっていますよ。家にいる間は、そのように育ったのですから』
カ「貴様…」
「はーい、ストップ」
バチバチと音が聞こえそうな空気を、1人の教師が私達の間に入って止めた
「君達ね、いい加減いい大人なんだから。それを職場に持ち込まないの」
『申し訳ありません、バラム教諭。そして、お久しぶりです』
バラム・シチロウ
ここバビルスで私とカルエゴと並ぶ位階8の悪魔であり、同級生だ
バ「久しぶりだね、レイラちゃん。あと、バラムじゃなくてシチロウでいいよ。元は同級生なんだし」
『いえ、ここではバラム教諭は私より先輩ですのでこのままで。プライベートではシチロウって呼ぶから』
バ「ふふっ、変わらないね」
張り詰めた空気が緩んだと同時に、ス魔ホがピロロロとなり、確認するとサリバン様から「学校に到着したから、入間君を案内してあげて〜♪」という連絡が入っていた
『すみません、理事長から呼び出しです。少し席を外します』
教師の皆様に断りを入れて職員室を出て、すぐさま校門へ移動する。すると、そこには青い顔をしてポツンと立つ入間君が
そんな彼を安心させるため、先程の無表情とは打って変わり、満面の笑みを浮かべて手をブンブン振りながら駆け寄る
『いっるまくーん!』
入「あっ、レイラさん!」
『ごめんね、待たせちゃったね』
入「いえっ!大丈夫です!」
『ホント?それじゃ、講堂に案内するね』
ナベリウス・レイラ
家訓や義務なんてクソ喰らえだとは思っているが、場面の切り替えだけは厳粛に行います
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上衣(プロフ) - イヴェルさん» コメントありがとうございます。頑張って続きを書いていきたいと思います! (9月26日 20時) (レス) @page14 id: 37f92af1a7 (このIDを非表示/違反報告)
イヴェル - めっちゃ好きです(*´ω`*)最高ですね(*`ω´)b是非とも続きを読みたいです!これからも頑張ってください。 (9月26日 19時) (レス) @page14 id: e314f773a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:上衣 | 作成日時:2023年9月13日 1時