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「秦野さんこれからすか?」

「これからだけど、颯一は?」

「終わったっす」



じゃあなんで来たんだと言いたいところだったが、
山崎はそれを見越してなのかすぐに 暇だったんで と返す。

まさか心の声が漏れていたのかと咄嗟にまた山崎の方へ振り返るが、ニコニコした笑顔のままこちらを見つめている。
秦野もそんな山崎の顔をしばらく見つめ返していると、



「なんすか、」
「あ、もしかして振り向きざまの太陽に照らされた俺があまりにもカッコよすぎて惚れたとか」

「颯一はないかなあ」
「タイプじゃないしね」



山崎の無駄に鮮明な例え話をあっさりと全否定する秦野。

そしてオマケにタイプではないという一番突き刺さる言葉を放たれ、山崎は肩をがっくりと落とす。

そんな山崎見て秦野は微笑ましく笑っている。


そんな秦野の回答を聞いて山崎が じゃあ と言葉を続ける。



「どんな人っていうかどんな顔?がタイプなんすか」

「野球選手で?」

「んーオリックスで」



そんな山崎の問いに秦野はしばらく考え込む。

オリックス含めプロ野球選手で自分のタイプなんて考えたこともなかったため、
性格というよりとりあえずは好きな顔を探してみることにした。

オリックス内でという指定が入ったためとりあえず手っ取り早く、
オリックスの女性ファン所謂オリ姫たちが選ぶ、''オリメンランキング''というランキングの上位から考えてみることにした。


そして数分地面を見つめ考え込んだ後、
顔を上げて山崎の目を見て秦野が口を開く。



「、福也、とかかな。」

「えー、それなら俺でもええやないすか」



''同じ山崎なんやし'' と訳の分からないことを言うが、会話が続かないのは山崎の通常運転でもあるため、軽くあしらい聞き流した。

:→←#1 好きなタイプ



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作者名:浪人生 | 作成日時:2024年3月19日 20時

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