Vol.９ ページ9
side そらる
そらる「今度こそ決着つけてやるじゃなくて、話聞けって言ってんだろ」
「なんの話よ!!!」
そらる「12年前、お前が俺に回し蹴りした時の話」
12年前。
「彼方くん、」
雪が積もってるのが窓の外から見える。
俺の目の前には、お風呂上がりのAが、いて、
そらる「腰、痛くない?」
「う、うん…!」
顔を赤くした彼女がとても愛らしく感じて俯いていた彼女の顔を上げてキスをする。
そしたら、更に顔を真っ赤にした。
ーー…ああ。可愛い。
あの時、告白された時はそんなに好きでも嫌いでもなかった。(要するに普通)
でも、恋ってのがしてみたくて、告白を了承した。
まさか、本当に、恋に落ちるなんて。
これが恋なんだって気づけたときは嬉しくて。
Aを抱き締めたっけ。
「私、彼方くんが、好き。
彼方くんも、私のこと、好きでいてくれるよね?」
そらる「なにそれ…ﾊｯ」
今更なに言ってんの、って言おうとしたその時。
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇｯｯ!!!!」
回し蹴りを喰らった。
そらる「って訳。
それに、俺、ずっと思ってたことあったんだけど、12年前、お前本当に俺のこと、好きだった訳?」
「私は本気だった……!!
でも、それでも…!!
っ、兎に角、私はアンタのことなんか、
大嫌いだからっ!!!」
そらる「へぇ、俺はまだ好きだけどね」
「私も嫌いだぼ、…け、…はい?」
(私はテッキリ、回し蹴りだって喰らわせた様なやつだから嫌われてるのだと思ってた。)←一応悪いとは思ってる。
そらる「なに。悪い?」
「悪いもいいもあるか!!
なにそれ、今の話だと、私が一人で勘違いして回し蹴りしたってことじゃん!!!」
そらる「まあ、実際そうでしょ。
だって、俺に鼻で笑われて馬鹿にされたと思って回し蹴りしたんでしょ?」
「傷を抉るな!!」
そらる「しかも婚約者いたことは覚えてないって
自分に都合悪いことは忘れるってどうな訳?」
「だーかーら!!
婚約者なんて元々私には居なかったし、それにあの時は本気でアンタのことだけ見てた!!!
その気持ち踏みにじったのはそっちでしょう!?」
涙を見せる彼女は、とても辛そうだった。
俺は酷く驚いて、声を掛けようとしたその時、10分に設定していたタイマーが楽屋に鳴り響く。
「…お邪魔しました。
お騒がせしてしまい申し訳ありません」
そう言い、会釈すると楽屋を出て行ってしまったA。
しず「本当にすみません…!
今日はありがとうございました!」
しずさんも俺たちに会釈をして、楽屋を出て行った。
ーー…踏みにじったのは、どっちだよ。
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凛姫(プロフ) - 世界一初恋みたい……凄く面白いです！（世界一初恋は漫画です） (2020年1月13日 12時) (
レス) id: f61474f070 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 目覚まし時計38個壊したところで、笑いました！ とても面白かったです。 更新楽しみにしてます！ (2019年11月24日 17時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
ゆきか(プロフ) - ストーリーの内容ものすごく好みです！更新待ってます！ (2019年11月12日 17時) (レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
微風(プロフ) - 夢主ちゃんの性格が一瞬で変わったとき思わず吹いてしまいました(笑)頑張ってください！応援してます！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 73e14a1a4b (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - こういう系私好きです！頑張ってください！ (2019年11月7日 20時) (レス) id: 16f9fe16fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チェスト
| 作成日時：2019年11月2日 19時
