3年間の恋愛ってやつ？棒に振ろうと思う【 花巻貴大 】

46. ※修正しました。 ページ46

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石川"私も、岸川さんの役に立ちたい、岸川さんの様に、強くなりたいって、思ったんです……!"

…ああ、なんて純粋なんだ。

「敬語、やめてよ。
敬語なんて他人行儀でなんか嫌」

石川「あ、ごめんなさ、…!…ごめん…」

「いいよ。
あのね、石川さん。
私は、強くもなければ、人の役にすら立ったことがなかったから…だから、…」

石川「そんなことないっ!!
岸川さんはいっぱい、助けて、くれたよ……?」

遂に、泣き出してしまった。
ああ、こんなにも綺麗な子を、私は、泣かせて
しまった。
ホント、酷いやつだ。

「…人の話は最後まで聞きなさい」
石川「へ?」
「だから、…それを否定してくれて、嬉しかった」

"ありがとう"

目を見て、言えない。
その"ありがとう"を、目の前の彼女は、

素直に、

石川「こちらこそ、ありがとう…!」

受け取ってくれる。

もし、やり直せるなら、奈緒、アンタともずっと心友でいたいって思ってる。
また、中学の頃みたいにくだらないことで
笑い合いたい。
また、二人でカラオケ行って、熱唱したい。
また、

喧嘩しても、あの時の様に、仲直りがしたい。

でも時を巻いて戻す術はないから。

今、この時間を、瞬間、瞬間、
大切に、生きていこう。

そう、思った。

石川「それ、と、ね…」
「なに?」

俯向き出した石川さん。


石川「わた、わたし、と…

と、友達に、なって、ください……!!」

あっけらかん。

意外な発言に、少し、驚いて、口を開けたままだったが、ふはっ、と笑みを溢した。

「友達ってその人に許可貰わないと、
なれないものなの?(笑)」

分かってるよ。
きっと、キミのことだから、すごく勇気を出して、言った言葉だよね。
だからこそ、私は、キミと友達になってる。
そう、一人でも一方的でも、思っていたかったんだよ。

「私は、とっくに、石川さんと友達だって
思ってたよ」


石川「き、し…かわ、さ…!!」

すると、泣き出して。
暫く、石川さんが泣き止むことはなくて。

私は静かに、石川さんを抱き締めた。


でも、心の底では、もう、誰も失いたくないから、友達なんて、要らないって思ってる。

もし、変われるなら、
この子を、これから出来る友達を、大切にしたい。
奈緒に出来なかったことを、この子に。

スマフォの修理が終わり、戻ってきたスマフォは、前より綺麗な画面になっていた。

そして、私は、通知が来ない様にしてるLINEを
開いた。
そこには、奈緒から、一件だけ。

メッセージが届いていた。


私は一晩中、スマフォを抱えて、泣いていた。

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