さよなら青春、さよなら木兎さん。【赤葦京治】 -完-

さよなら、最後の青春。 ページ8

＊赤葦side

木葉「…なんか、ホント最後って感じがしないよな」
赤葦「最後なんて言わないで下さいよ…」
木葉「…これが最後じゃなくても、俺たちが高校生として、バレー部としてここで喋れるのは…っ……実際、…さ、いご……じゃ、ん…」
猿杙「もしかして木葉泣いてんの！？」
木葉「う、うるせぇー！」
鷲尾「そこは正直に泣いてるって言え、泣いてるって」
木葉「後輩の前でそんなかっこ悪りぃこと言えるか！あほ！」
鷲尾「あほとはなんだ、あほとは」

木兎「それにしても、あかーし前もここにいたよな」
赤葦「前？」
木兎「俺とお前が噛み合わなかった時！」
赤葦「…あ！あの時ですか。
あの時、静かな場所に行きたいって思ってここに来たら落ち着いたんです」
小見「プールに？」
赤葦「はい…おかしいですよね」
小見「そうか？
誰だって一人になりたい時はそうなるからおかしくない！笑笑」
赤葦「そうですかね？笑」

こんな他愛もない話だけで楽しく感じる。
まだこの人達と一緒にバレーをやっていたい。
まだこの人達と一緒にプレーしていたい。
それも今日で終わるんだ。
最後の春高バレー。
一緒にやっていた二年間。
俺にとって最高に楽しかった二年間。
ああ…最後なんて嫌だ。

赤葦「…最後ですね」
木兎「なぁ、あかーし」
赤葦「なんで、…っ……すか」
木兎「あかーしが言ったその"最後"意味ってなんだ？」
赤葦-全員「「？？」」
赤葦「…」

木兎「その、あかーしの最後の意味って俺たちとバレーするのが最後って意味だろ？」

赤葦「！！」
木兎-全員「「！？」」


さよなら、青春。
さよなら、木兎さん。



さよなら、最後の青春。

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