Mermaid．ytym (ページ13)

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ｙｔ

「やまー…って、寝てるし。」

アイスでも食べるかなーと思って
持ってきたけど熟睡中だったみたい。

おでこに手を当てるとまだ熱かった。

「ごめん。もっと早く気づいてやれなくて。」

だらんとだらしなくたれたやまの手に
図々しくも自分の手を重ねる。

「やま。起きてても寝たふりしてね？

やまが目立たないのも知ってる。

やまの良さは俺だけ知ってればいい。

すぐドジするのも知ってる。

俺が全部受け止めてあげる。

背が低いのも知ってる。

でもそれが俺のやまの好きなところ。

何も気にしないで。

俺はいまのやまが好き。

何も変えなくていい。

俺に合わせなくていい。

意見ぶつけて喧嘩して、
また仲直りして。

どんどん2人でお互いを作ればいい。

好きな人の風邪にも気づけない
馬鹿だけど、
やまの事ずーっとずーっと
守るから。

だからお願い。
ずっとそばにいてね。」

手を乗せていたやまの手が
じんわりと熱くなるのを感じた。

寝たふりしてって言ったのに。
ほんと、わかりやすいなあ。

熱のせいってことに
してあげるね？

「やま。返事聞かせて？

俺と、付き合ってください。」

「…………はぃ。」

消え入りそうなちっちゃな声で

やまは世界一のプレゼントをくれた。