第12話 ページ13
ト「よ、よぉ!あんた、さっきは凄かったな。」
『君は誰だ!俺は風音 水華だ!!そして神だ!』
ト「…」
トンパの警戒は杞憂に終わった。先程まで恐ろしい殺気を放っていたこの少年は、今はどうも頭の悪そうな発言をしている。
このアホなら、簡単に落とせるかもしれない。そう思い、トンパは話を続けることにした。
ト「オレはトンパっつーんだ。よろしくな」
『そうか!宜しくしてやろうトンパ!!』
ト「おう!オレはもうハンター試験はこれで35回目だからな、分からないことはどんどん聞いていいぜ!」
『何!?それは誠か!老練家では無いか!』
ト「ろう…?と、とにかく!分からないことは聞いてくれよ」
『では聞こう!先程から俺に熱〜い視線を送ってくる彼奴は誰なんだ?』
「あっち」と言って水華が指を指す。その先にはヒソカが居た。
勿論ヒソカはずっとこちらを見ているわけなのだから、指を指す水華にも気付く。ヒソカはにっこり笑って手を振った。
『気色が悪いな!』
ト「おい、やめろって!」
何がおかしいのか水華ははっはっは!と笑っている。トンパは話しかけたのを早々に後悔していた。
いくらアホでもヒソカに目を掛けられているとなれば話は別だ。トンパは顔を引きつらせた。
ト「あいつは去年、合格確実と言われておきながら気に食わない試験官を半殺しにして不合格になったやつだぜ。」
『物騒な奴だな!手合せは好きだが殺生は嫌いだ!!して、名前は?』
いくらトンパが小声で話そうと、水華のでかい相槌のせいで内容は筒抜けだ。トンパは呆ていた。
ト「44番、奇術師ヒソカ。」
『!!』
その名を出した瞬間、彼の周りの空気がピリついた。
笑顔だった顔は、驚きを隠せていない。
ト「なんだ?あんた、ヒソカの事知ってたのか?」
『ひそか、とはどうやって書く。』
ト「?普通にヒソカ、だぜ」
『…そう、か』
彼の頭には、自分の継子の姿が浮かんでいた。彼の名もまた、ヒソカだったはずだ。漢字だが。
確かに淡紅色のような赤毛には見覚えがある。切れ長の目も、白い肌もそっくりだ。しかし自分の継子はあんなに大きくは無かったし、髪型だって違う。
きっと違う。では、あれは誰なのか。
グルグルと頭が混乱する。
視界の端に映った西洋かるたには、気付かない振りをした。
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むむ(プロフ) - キナコモチさん» キナコモチさん落ち着いてください…私も似たようなテンションなんですから……続☆編です!!ひゃあああああああ頑張ります!!ありがとうございます! (2019年10月6日 12時) (レス) id: 88d277cac2 (このIDを非表示/違反報告)
むむ(プロフ) - 麗奈さん» 可愛いよな……(真顔)続編喜んでいただけて嬉しいです!頑張ります! (2019年10月6日 12時) (レス) id: 88d277cac2 (このIDを非表示/違反報告)
キナコモチ - 続☆編キタァァァァァアァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!щ('∀')щウィーーー (2019年10月6日 11時) (レス) id: a8b1629d5b (このIDを非表示/違反報告)
麗奈 - 続編(゚∀゚)キタコレ!!、水華可愛い…(真顔 更新頑張ってください。 (2019年10月6日 11時) (レス) id: 91fcdb8923 (このIDを非表示/違反報告)
キナコモチ - 大丈夫だと思っておきますね! (2019年10月3日 16時) (レス) id: a8b1629d5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むむ | 作成日時:2019年6月29日 22時