理解者 ページ4
「え、それって……」
「さぁ、あとはみんな次第だ」
にこりと微笑んで手を離した。
今度はいつもの笑顔だ。
レオナルドが1番反対すると思ったのに、どうして？
「Aちゃん！ 2人はやってもいいってよ……ってレオナルドも一緒だったんだ」
「そうか、じゃあ昼修行が始まるまでちょっとしかないが、その間でいいならやるか」
想定外の返事にミケランジェロも驚きを隠せないようだった。
しかし下手に言及して意見を変えることになるとまずいと、口を挟まないようだ。
私はというと経緯がどうであれサッカーができる、という事が純粋に嬉しかった。
やはりサッカーとは相手が居てこそ成り立つスポーツ。
裏の読み合い騙し合いが楽しさを引き立てる。
「そうと決まれば早速しゅっぱーつ！！」
「待て、その前にスプリンター先生に言わないと」
「ええ！？ 許してくれないに決まってんじゃん！」
「大丈夫、俺に任せろ」
ミケランジェロの胸に拳を当てて先生の部屋に入るレオナルド。
固唾を呑んで見守る私達にサムズアップした手を高々と掲げたレオナルドが出てきたのは、それから数分後の事だった。
「え〜っ！？ ここ下水道だったの！？」
「我が家」から出たらすぐに外へ通じていると思っていたので、コンクリートに覆われた下水路だったのは、正直目を疑った。
「あれ、言って無かったんだっけ？ 僕ら下水道で暮らしてるんだよ」
「聞いてなかったよ〜！ へぇ〜、下水道なのにあんなお家が作れるもんなんだね」
驚いたなぁ、自分達の力で1から作り上げるなんて。
私だったら絶対無理だよ。
「悪かったな、居心地悪くてよ」
「ちょっと、そんな事思ってないよ！ 逆に、みんなであそこまで作れるなんて凄いなぁって思ってたの！ それに、居心地が悪いなんて……」
こんなにあったかくなれたんだもん。
居心地が悪いだなんて、思わない。
「……それはそうと、ミケランジェロ。また夜中抜け出したな？」
「ううっ、いーじゃん！ Aちゃんとサッカーできる場所探してたんだから！」
手に持ったスケボーの板を盾に見立て、両手でレオナルドに向かって構えた。
そんなミケランジェロの脇腹をぐい、と小突くラファエロ。
私達は時々笑いを挟みながら下水道の中を進んでいった。
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猫田七樹(プロフ) - コトブさん» いやあん、こちらこそ読んでくださる方がいると嬉しくてたまりません！w いつも少しずつで申し訳ないんですけども何卒よろしくお願いします…！！ (2020年4月10日 1時) (
レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
コトブ - 最近、更新頻度高くて嬉しいです！更新される度に大喜びしてます笑 読みやすいし、読んでて楽しいです！いつもありがとうございます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年4月9日 14時) (レス) id: 18baf5e626 (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - コトブさん» うわああん、いつもありがとうございます！！ 励みになります(´；ω；｀)！ (2020年4月1日 2時) (レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
コトブ - 集合写真の絵、すごく上手ですね！分岐ルートも全部読みました！更新してくれて嬉しいです！ (2020年3月31日 16時) (レス) id: 18baf5e626 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ - 「グリーンな恋心」…………… タイトル良いですね♪ 面白いです！これからも頑張って下さい！！ (2019年3月13日 18時) (レス) id: b4096def55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田七樹 | 作成日時：2017年10月3日 21時
