焼き菓子の思い ページ9
何事かと思えば、今谷さん(？)が立ち上がっている。
「ダイエットなんてする必要アリマセン！！ 見ててください！！」
今度は何を喋るのかな、と期待していると、急に膝裏と背中に手が滑り込んできた。
キャッと短い悲鳴が口からこぼれた。
「軽いわァァァァ！！」
「ええええええっ！！？」
お、お、お、お姫様抱っこぉぉ！？
人はいないとはいえ、人生初のお姫様抱っこ。
私、ファーストキスとお姫様抱っこは大好きな人にって決めてた。
その野望を壊されたのはものすごく悔しいのだけれど、それでも念願のお姫様抱っこ。
怒りの奥底になんとも言えない感情があるのに戸惑った。
「ちょ、ちょっと！ 降ろしてください！！」
「今井さん！ 段取りってモンすっ飛ばしてますって！今井さんってばー！！」
そして結局、この人は今谷さんなの、今井さんなのー！？
「アレっ？ 今井じゃねェか？」
はた、と皆の視線が声の主に集中する。
あっ！ この金髪は……！？
「ヤッパリ今井じゃねーか。ナニ重そーな荷物……」
ばっちりと目が合う。
み、三橋さん……！
顔の温度がマックスギアで急上昇する。
「アーハハハハハー！！ どーだ三橋！？ オメーには一生女のコをこーやって抱けねーだろーヨー！！ ザマァみろー！！」
今井さんはケタケタ笑い、涙を流しながらその後も三橋さんを罵った。
それはもうすごい勢いで……。
「ホーレ、俺はクッキーまでもらったんだゼー！？」
ザラザラと20枚ほどのクッキーが今井さんの口の中に収容されていく。
ハムスターみたいに頬を膨らませてボリボリと貪る姿は、どこからどう見てもまともではなかった。
一方三橋さんはというと、ブルブルと怒りに震えているようで俯いたままだ。
「オメーヨォ……」
ぴくりと今井さんの動きが止まった。
「ダサすぎんゼ！ 今井ヨォ！！ 馬ヅラがリスになってどーすんヨォ！！ 顔面動物園たァ恐れ入ったわ！！」
そうゲラゲラ笑いながら「女のコも引いちゃってるしヨ！！ 」と追い討ちをかける。
バッと振り向かれ、気まずい空気に顔が引きつった。
「今井さん、やりすぎっス……」
悲しそうな顔で谷川さんが肩に手を乗せる。
するとみるみるうちに今井さんの顔が真っ青になり、大声を出しながらあっという間に逃げ出してしまった。
「アッ！ 今井さーん！ 待ってくーー」
「あっ、谷川さん！！」
私も慌てて呼び止める。
「あの、また……お待ちしてます」
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猫田七樹(プロフ) - のてさん» すみません、まだ作っていないのです(；▽；) でもこれから作ります！ 更新ペース遅くなるかもですが楽しみにしててください！！ (2020年9月8日 1時) (
レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
のて - 続編ってどこにありますか？？ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 33a7fd7eb5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» ぺーヽ(ﾟ∀｡)ﾉ (2019年1月25日 17時) (レス) id: 13e53b62aa (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 猫田七樹さん» ううううううん！！それで大丈夫だ！いや待てよ…？なんなら1000回押そうか… (2019年1月25日 0時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» もももももちつけ！！ 君の気持ちは痛いほど分かった！ よし、それなら同じ内容の小説を100回投稿する。それでいいな？ なっ？ (2019年1月24日 12時) (レス) id: 778e43cdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田七樹 | 作成日時：2018年11月1日 2時
