お互いに ページ46
ちゃんと笑えているだろうか。
思い出すんだ、いつもどんな風に笑っていたか。
簡単でしょ？
ほら、こうして……。
「それじゃあ、ちょっと部屋を片付けてくるので、ここで待っててください」
居間に二人を残し、足早に階段を上った。
部屋に着くと途端に表情が沈んでいった。
今井さんの好きな人は姉さんなんだ……。
その場にペタンと座り込み、しばらく動けないでいた。
こんな暗闇の中、どこに向かって歩けばいいの？
何を目的に動けばいいの？
溢れそうになるしずくもそのままに、私はうずくまった。
……でも、ゆっくりなんてしてられない。
とりあえず部屋を整理して、今井さん達をお呼びしなくちゃ。
「それで、今井さん。今日は私の部屋に何か御用だったんですか？」
自室にお通しして、お茶を入れたところでそれとなく聞いてみる。
どうせあれだ、私の家に来れば姉さんと会えるかもしれないから、っていう理由だろう。
どうしてだろう、好きな人を目の前にして話しているのに、なんだか何もない空間に向かって話しているようだ。
今井さんは姉さんが好き、いいじゃないか。
人それぞれ誰が誰を好きになるかなんていちいち気にしてられない。
私は今井さんが好きなんだから。
だからこんなに落ち込まないで、今この瞬間を楽しめばいいだけなのに。
そうだよ、だってこの瞬間だけは今井さんは私を見てくれているんだから。
――なのに、なんで……。
「イヤ、ウチじゃ母ーちゃんやら弟たちやらでマトモにベンキョーできないからな！ アハハハ……」
「あっ、そうですよね。すみません、いつもお邪魔してばっかりで……」
「お気になさらず。俺はAさんが居心地悪く思ってんじゃないかと思って、言ってみたんです」
意表を突かれる。
私のために……？
「そ、そうだったんですか。ありがとうございます」
……い、いや、惑わされるな！
これは建前なんだから！
人間誰しも建前なんかお手の物だし！
そう、本命は姉さんとの距離を縮めたかっただけなんだ。
そう思えば、今井さんはいつから私の事を姉さんの妹だと感づいていたんだろうか？
やっぱり私が名前を言った時からだろうか。
「んで、今日も勉強します？」
谷川さんがしびれを切らして声を出した。
「あっ、そうですね。それじゃあ私、お菓子持ってくるのでお二人は準備しててください」
そう言って私は部屋を後にした。
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猫田七樹(プロフ) - のてさん» すみません、まだ作っていないのです(；▽；) でもこれから作ります！ 更新ペース遅くなるかもですが楽しみにしててください！！ (2020年9月8日 1時) (
レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
のて - 続編ってどこにありますか？？ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 33a7fd7eb5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» ぺーヽ(ﾟ∀｡)ﾉ (2019年1月25日 17時) (レス) id: 13e53b62aa (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 猫田七樹さん» ううううううん！！それで大丈夫だ！いや待てよ…？なんなら1000回押そうか… (2019年1月25日 0時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» もももももちつけ！！ 君の気持ちは痛いほど分かった！ よし、それなら同じ内容の小説を100回投稿する。それでいいな？ なっ？ (2019年1月24日 12時) (レス) id: 778e43cdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田七樹 | 作成日時：2018年11月1日 2時
