焼き菓子の思い ページ5
「へー、ソレは朝からタイヘンだったねー」
バターを湯煎で柔らかく練る。
しかし、アイコの他人行儀な物言いに少々力が入ってしまった。
「もー！ ホントに怖かったんだからね！」
ぷんぷんしながら今度は砂糖を一気に流し込んだ。
それをこれでもかと言わんばかりに混ぜ合わせる。
「でも、紅高のヒトに助けてもらったんデショ？ 名前とか聞かなかったワケ？」
「ん？ えっと……誰だったっけ……。谷、今……今谷さん、だったかな？」
「今谷さんねェ、知らないなぁ。どんなヒトだった？」
ふるいにかけながら小麦粉を生地に落とす。
まるで雨が降ったあとの地面に雪が降り積もっているようで静かな印象を受ける。
「うーん……それが眩しくてよく見えなかったんだよね。すごく背が高い人と低い人で、良い声だったよ」
「フーン、で？ ときめいちゃったんだ？」
ガツッ
ふるいが手から滑り落ち、生地の上へダイブしてしまった。
あっ！ と声を上げ、慌てて拾い上げる。
「はは、そんなわけないでしょ？ 第一、不良と絡みたくなんかないし！」
友達って言われても願い下げ！ と余裕な笑みを返してあげた。
ふるいを確認したが、端の方に少し生地が貼り付いただけで、残りの小麦粉をふるう分には問題なさそうだった。
「そーいえば、アンタの姉さん。また三橋さんと帰ってたよ？ ソートー仲がいいのね。それか……」
「うそ、また？ もう、あんな人と付き合うのはやめてって言ったのに！」
深いため息をついたのにも関わらず、気分は一切晴れなかった。
姉さんったら相変わらず自由奔放なんだから。
実際、三橋さんはめちゃくちゃ危険な人で。
他校から殴り込みに来る事なんてしょっちゅうだし、よくケガして登校してるし。
あんまり仲良くしてるといつか姉さんまで危ない目にあいそうで怖い。
「A、ちょっと練りすぎじゃない？ 固くなっちゃうよ？」
「え、あ！ 危ない危ない！」
薄く伸ばした生地にハートの型をはめる。
あーあ、でも多分。
姉さんは三橋さんの事が好きなんだ。
その部分は若干羨ましく思う。
好きな人がいると毎日が楽しくなって、色づいて見えて。
そばにいるだけで幸せなんだろうなぁ……。
パコパコとハートの型をとっていく。
クッキングシートに並べられたハートの陳列は、そんな姉さんの心情を表しているように見えた。
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猫田七樹(プロフ) - のてさん» すみません、まだ作っていないのです(；▽；) でもこれから作ります！ 更新ペース遅くなるかもですが楽しみにしててください！！ (2020年9月8日 1時) (
レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
のて - 続編ってどこにありますか？？ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 33a7fd7eb5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» ぺーヽ(ﾟ∀｡)ﾉ (2019年1月25日 17時) (レス) id: 13e53b62aa (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 猫田七樹さん» ううううううん！！それで大丈夫だ！いや待てよ…？なんなら1000回押そうか… (2019年1月25日 0時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» もももももちつけ！！ 君の気持ちは痛いほど分かった！ よし、それなら同じ内容の小説を100回投稿する。それでいいな？ なっ？ (2019年1月24日 12時) (レス) id: 778e43cdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田七樹 | 作成日時：2018年11月1日 2時
