羽が生えた日 ページ29
廃棄場の陰に隠れて様子を伺った。
先ほど助けを求めた大柄な人も加わり、この場はもう鎮静化しているようだった。
今井さん、どこだろう……。
少なくとも動いてる人の中にはいない。
水色の制服は分かりやすい。
すぐに倒れている軍勢の中に見つける事ができた。
その時、ちょうど三橋さんが最後の一人を蹴り飛ばした。
よし、行こう！！
全力で今井さんの元へ走る。
首に巻いていたマフラーがほどけて私を邪魔するかのように絡まってしまった。
でも、もうそんなのは気にしない。
ーーもういいの。
私は、私は……今井さんがーー
好き、なの。
そう、この気持ちは……。
一緒に居れないとヤキモキして。
喫茶店に行けなかった時は悲しくて。
でも顔を合わせるだけで空も歩けるぐらい嬉しかった。
「今井さんっ！！」
彼の頭を膝の上に乗せる。
意識はあるようだが、返事はない。
私のせいで、こんなにボロボロになるまで……。
悲しくて、悔しくて……大粒の涙が顎から伝い落ちた。
「ごめんなさい、私……」
こんなに酷い女なのに、私……今井さんの事を好きなんです。
これからは片思いの女の子として、一からやり直します。
また、出会いの所から。
ふと目の端にアイツが持っていた刃物が映った。
それを手に取る。
「オ、オイ、早まんなヨ？ 今井はァこんなんじゃあくたばんねェからヨ」
伊藤さんが心配そうにのぞき込む。
そうか、はたから見たら私は大切な人を失って自暴自棄になっているように見えるのか。
大丈夫です、とだけ答え切っ先をもう片方のおさげに当てる。
さあ、今井さん。
今日から私は、あなたに恋します。
バツッと切り離して私は微笑んだ。
「……ナァ、コイツ、俺がおぶってってやろーか？」
「バッカやめとけよ、今井に借り作っても良いコトねェーって！」
「タァーコ、俺ァこのコに聞いてんだ。ナ？ どこまで送りゃいい？」
色々と零れているものを拭い去って少し考えてみた。
「あ、ありがとうございます……。それじゃあ、今井さんの家までお願いします」
それから、伊藤さんは今井さんを、紅羽高校の大柄な人は谷川さんをおぶって今井さん家に連れて行ってくれた。
到着してからは三橋さんと伊藤さんはそのまま帰られ、紅羽高校の小山さんは今井さんと谷川さんを部屋まで寝かせてくれた。
「あの、小山さん……。私、ちょっと30分ぐらい時間いただいて良いですか？」
すぐに行きたい所があるんだ。
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猫田七樹(プロフ) - のてさん» すみません、まだ作っていないのです(；▽；) でもこれから作ります！ 更新ペース遅くなるかもですが楽しみにしててください！！ (2020年9月8日 1時) (
レス) id: ab2594ca6b (このIDを非表示/違反報告)
のて - 続編ってどこにありますか？？ (2020年9月7日 23時) (レス) id: 33a7fd7eb5 (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» ぺーヽ(ﾟ∀｡)ﾉ (2019年1月25日 17時) (レス) id: 13e53b62aa (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 猫田七樹さん» ううううううん！！それで大丈夫だ！いや待てよ…？なんなら1000回押そうか… (2019年1月25日 0時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
猫田七樹(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» もももももちつけ！！ 君の気持ちは痛いほど分かった！ よし、それなら同じ内容の小説を100回投稿する。それでいいな？ なっ？ (2019年1月24日 12時) (レス) id: 778e43cdb3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫田七樹 | 作成日時：2018年11月1日 2時
