感染3日目 着替え ページ45
大介くんが持ってきてくれた制服は少しサイズが小さかった。
もちろん入らない事は無かったけど、ブレザーだから腰のラインが強調されたり、スカートが異常に短かったりした。
くっ、それなのに胸周りはスカスカだなんて……っ!
悔しいっ……!
でも私が着てた服はところどころ血を浴びてるし、何より濡れているとやはり寒い。
マフラーは外して行ってて良かったな。
くるくるっと首に巻いて、背中側にラフに流す。
靴と靴下はそのまま、窓ガラスに映る自分を見て再確認すると、案外似合ってたりするんじゃないかと思った。
レオンさ――じゃなくて、レオン何か言ってくれるかな……。
うー、やっぱりまだ慣れないから呼び捨てだと恥ずかしいよ……!
ていうかレオンから見たら私なんて子供だから、何か思うわけないか……。
いいもん、私は片想いでいいから勝手にドキドキしちゃうからね!
グッとガッツポーズを決め、教室の扉を開けた。
「お待たせ!」
「おー。意外と似合っとるのう。Hey,what do you think?」
大介くんに気を取られてレオンを見ていなかったけど、彼はずっと私を見ていたみたいだった。
しかし、大介くんに話しかけられて目を逸らされてしまった。
「not interested」
「可愛すぎて直視できないとよ」
「もう、それほんとかなぁ……」
再び席に着くとレオンは私の席の隣に座った。
うえええ、直視できないよ……!
チラッと盗み見るとどこから取り出したのやら、ペットボトルの水を飲んでるみたいだった。
その動作ひとつひとつがかっこよくて、心を惹かれる。
薄く開かれた唇に艶かしく上下する喉……ってわわわわっ……!
ま、また私ったら!!
自分で自分が恥ずかしくなりたまらず顔を覆った。
もうやだやだ! なんで変な所ばっかり目が行っちゃうの!?
ほんとここ最近おかしいって、私!
「What's wrong?」
耳元で聞こえた声にドキッとしたのも束の間、顔を覆っていた両手をグイッと外されてのぞき込まれていた。
あわあわと汗を撒き散らしながら何も言えないでいると、私の両手を押さえていた手で耳からほっぺたにかけて、つつ…となぞられた。
不慣れな感覚に首筋がぞわっと粟立つのを感じた。
「んっ……」
無意識の内に声が漏れてしまっていた。
慌てて空いた両手で塞いでみるが、時既に遅し。
レオンにも大介くんにもばっちり聞かれていたようだった。
213人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cherrymay(プロフ) - 続編、楽しみにしてます!頑張って下さい! (2016年10月30日 13時) (レス) id: 3524541590 (このIDを非表示/違反報告)
Tey - 4大好きです!こんなにも内容が深く面白いストーリーが読めるのは幸せです! (2016年10月27日 13時) (レス) id: 73fe050e5b (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - 面白いですねw (2016年10月23日 11時) (レス) id: 97cefa2b38 (このIDを非表示/違反報告)
紫恩 - プチ英会話教室、、、、面白そう!!!← (2016年10月23日 11時) (レス) id: aaa53fac67 (このIDを非表示/違反報告)
神染紫凪 - 皆様、少し間を空けてしまいすみません(><) そろそろラストスパートです! 皆様も一緒に燃え尽きましょう!! ちなみに英語がちゃんと英語になってないのは悪しからず…。 雰囲気で感じてください( ´∵`) (2016年10月22日 22時) (レス) id: f63f5c3883 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:猫田七樹 | 作成日時:2015年2月3日 8時