感染2日目 宿泊施設だし ページ19
さっきまでレオンさんに握られていた手をなんとなくさすってみる。
なんだろう、これ……。
もっとレオンさんに触れたい、もっとレオンさんを感じたい。
こんな気持ち初めてだ。
――ってわ、私っ！？
触れたいとか感じたいとか、なんて恥ずかしい事を……！！
自然と頬が熱く染まった。
だめだめだめ！
まだ高校生なんだからそんなふしだらな事、早すぎるって！
邪念を振り払うように首をぶんぶんと振ると、ベッドにこてっと横になった。
まだ冷めきっていない頬がじんわりと周りに浸透して心地いい。
私ったらこんな状況なのに何考えてんだか。
レオンさんは私を必死で助けようとしてくれているのに、私は……。
ふっと息を吐き出す。
しばらくするとレオンさんが私を探しに寝室の方まで歩いてきた。
はっとして慌てて立ち上がった。
「We stay here today」
へっ、今日はここにステイ？
て事は2人でお泊まりするって事！？
「はっ……はい」
明らかに動揺してしまった私。
あっ、やべっ……。
「What happened,shy girl？」
「あーっ、また言った！ もうシャイガールはやめて下さい！」
バリバリの日本語だったが、ニュアンスで感じ取ったのかレオンさんは鼻で笑った。
もおおおおお……っ！
意地悪！
いいもんねー！ どうせ私はシャイガールだもん！
元はと言えば自分が言い出した事だし……。
……さて、この腰に付いてるベルト、外してもいいかな？
結構重いし、取っちゃおう。
このベルトの結合部分は、よくリュックサック等に使われるはめ込み型のものなのだが、これが結構固い。
両手で力一杯押し込んだが外れるまでに至らない。
これってこんな固いものなの？
見かねたレオンさんがSorryと呟き、片手でポロッと外してくれた。
「あ、Thank you……」
意外。
またシャイガールっていじってくるかと思ったのに。
飽きちゃったのかな？
それならそれで別にいいんだけど……。
背負っていたリュックサックと共にベルトをテーブルの上に置いた。
そういえば、お母さんは大丈夫かな？
朝は連絡できないでいたけど、どうだろう……。
リュックサックの中からゴソゴソと携帯を取り出し、画面をつけてみた。
時刻は19時20分、残り充電12%……。
できるならこのまま画面を消してしまいたかったが、表示されていたお母さんからのメールはそうさせてはくれなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 213人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cherrymay(プロフ) - 続編、楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2016年10月30日 13時) (
レス) id: 3524541590 (このIDを非表示/違反報告)
Tey - 4大好きです！こんなにも内容が深く面白いストーリーが読めるのは幸せです！ (2016年10月27日 13時) (レス) id: 73fe050e5b (このIDを非表示/違反報告)
華恋 - 面白いですねw (2016年10月23日 11時) (レス) id: 97cefa2b38 (このIDを非表示/違反報告)
紫恩 - プチ英会話教室、、、、面白そう！！！← (2016年10月23日 11時) (レス) id: aaa53fac67 (このIDを非表示/違反報告)
神染紫凪 - 皆様、少し間を空けてしまいすみません(＞＜) そろそろラストスパートです！ 皆様も一緒に燃え尽きましょう！！ ちなみに英語がちゃんと英語になってないのは悪しからず…。 雰囲気で感じてください( ´∵｀) (2016年10月22日 22時) (レス) id: f63f5c3883 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫田七樹 | 作成日時：2015年2月3日 8時
