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9 -Hokuto- ページ9
俺らのもとに届いたオムライスは看板メニューと言うだけあって見た目も味も良かった。
それを幸せそうに頬張る彼女は、子供のようで、不思議な人だとつくづく感じる。
実際、俺よりは2つ年下らしいけれど。
「偽装デート。どこ行こっか!」
「どこでも。」
「映画、遊園地、水族館。あとは…ピクニックに、ドライブ。スポーツ観戦もいい。夜景の見えるレストランでディナーとか、ナイトクルーズとか?」
「多すぎだし、後半は高いからなし。」
「相手の金なんだからいいじゃん!」
目をキラキラさせ始めた彼女。
浮気以外にまともな恋愛なんてしてこなかったとでも言うように、夢を見るようなその視線に少し胸がざわついた。
「美術館とか、博物館も行きたい。寺院と遺跡も巡ろう。」
「…渋くね?」
「いいじゃん!渋いの好き。」
俺に笑いかけるAは楽しそうで、ため息を付きながら日程を調整してやる俺も大概だ。
「…楽しみ。」
呟いた彼女は、やけに美しい笑みを浮かべていた。
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作者名:SoRA | 作成日時:2021年5月10日 20時