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「ねえねえ、恋したことってある?」
2人でだらーんとしてれば、突然ラウがそう尋ねてくる。
『え?恋?』
そう言われてうーんと頭を捻る。
幼稚園の時、先生のこと好きだったなあ…なんて思って呟くと
「あ、そういうのは違う」
って即座に否定される。
『もう、なにさ』
「そういうのでいいんだったら、俺の初恋はAだね」
『え、なに急に』
幼稚園の話。わかってるけど、ちょっとドキリとする。
そりゃあまあ、幼稚園の時は仲良くて近しい人を好きになるのが普通で…ラウの初恋が私でも、まあおかしくはないんだけど。
『で、急にそんな話しだしたその心は?』
「なにその吟じます、みたいなの」
ラウのツッコミは軽く無視。
『好きな人でもできた?』
「ん〜、そういうのじゃないけど」
ってギューって私に抱きついてくる。
『え、何、暑い』
「あのさあ、キスってどんな感じだと思う?」
ラウも私のことを無視してるのか、私の質問には全く答えてくれなくて。
さっきから全然意図が分からない。
『…私に分かるわけないじゃん』
「してみない?」
『は?…何言い出すの急に』
今日のラウはなんか変だ。
悪いものでも食べた?
「いいじゃん減るものでもないし〜、Aもちょっと興味無い?」
『興味無…いって言ったら嘘かもだけど』
でも私たちは幼なじみであって、決して恋人ではない。
「まあまあ、将来彼氏出来た時に"こいつキス下手だな”って思われても嫌でしょ?」
ってそのまま近寄ってくるから。
私も覚悟して目を閉じた。
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作者名:Noa | 作成日時:2020年9月8日 17時