すの恋、詰め合わせ。 (ページ23)

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勉強中。__raul ページ23

｢ね〜え。ここわかんない｣

幼なじみのラウールと勉強会中。

見慣れたラウの部屋。床にぺたりと座り込んで開くのは苦手な数学。

『え、ラウにわかんない所が私にわかるわけないじゃん』

｢もう〜、役に立たないなあ…｣

バカにしてるけど、英語は私の方が得意なんだからね？

明らかに英語話せます、みたいな見た目してるのに。

｢あ〜！もうやだ！疲れた！休憩！｣

って目の前のお菓子を1つ摘んで口に含めば、無駄に長い手足をだらーんと伸ばしてこっちにもたれかかってくる。

『ちょ、重い』

｢いいじゃん別に〜〜〜｣

ラウとは兄妹みたいに育ったから、今更遠慮も何も無くて。

こんな風に密着してきても特になんとも思わない。

あ、嘘。その無駄に長い手足どうにかしてとは思う。

｢私だって数学やだ、、、｣

だけどテスト前だから仕方ない。

『ここは後で宮舘先生に聞いとくね』

ってラウにさっき聞かれたところをメモ。宮舘先生っていうのは家庭教師の先生ね。優しくて分かりやすくて、時々ちょっと面白い。

｢んも〜、そんなのいいって、寝よ寝よ｣

私より成績優秀なラウは余裕なのかなんなのかわかんないけどやたらだらーんとしてる。

『もう〜…起きてよ、』

ペチペチ、腕を叩いても退くはずもなく。

諦めて私も休憩することにした。