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「 玲於 、起きて ！ ｣
なんて声は 聞こえるはずなくて 。
耳元で 鳴り響く 携帯のアラームを 、少し 乱暴に
止めた 。
ゆっくり 、ゆっくりと 昨日の状況を 思い出す 。
乱暴に 止めたせいで 、ベッドの下に 落ちた 携帯を
拾い上げ 、メッセージ画面を 開く 。
相変わらず 、 既読 という文字は ついてなくて 。
変わりに 、こんな メールが 届いていた 。
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スタイリストさん
【 おはようございます 。朝早くにすみません 。
昨日の事 、メンバーの皆さんに 言うつもりは
ないですから 。話したい事があるので 、撮影が
終わったら 会議室に 来てくれませんか ？ 】
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なんの感情も こもっていない 文を 何度も
読み返す 。
A は もっと 明るかったなあ 、
もっと顔文字 使ってて 、分かりやすかったなあ 、
なんて 、無意識に考えている 自分がいた 。
とりあえず 朝メシ 食おう 、と思い 、
リビングに 向かう 。
リズムよく 野菜を 刻む音 、
グツグツと 何かが 煮える音 、
カチャン 、という 皿と皿がぶつかり合う音 。
いつも聞こえていた 音が 、聞こえなくなって 。
ああ 、俺 こんなに あの音に 慣れてたんだ 。
ココロに 大きな穴が 開いたみたいだった 。
慣れって 怖えな 、なんて 1人で 呟く 。
もちろん 、その返事は 返ってくる訳 なくて 。
シーン とした 空間に 嫌気がさし 、テレビを
つけた 。
なんとか マシに なり 、朝メシは 諦め 着替える事にした 。
その後も 準備を進めていると 、 ピーンポーン という 音が 鳴った 。
A ！？
なんて思ったが 、冷静になり マネージャーだという
事に気付く 。
今日は マネージャーの 日だったか 。
電気を消し 、ブレスレットを 玄関の 棚の上に置いた 。
A が いつ戻ってきても 良いように 。
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作者名：サノﾝタンﾒﾝ | 作成日時：2018年1月23日 2時
