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ずっと動かないスタイリストさんが心配に なって 、
声をかけようと した時 、スタイリストさんが
声を 発した 。
「 … んで 、なんで 気付いてくれないの … 。 」
「 … え ？ 」
俺が 戸惑いの声を 発した時は もう遅くて 、
スタイリストさんが こっちへ 迫ってきた 。
ソファの 上に 押し倒される 。
「 私っ 、ずっと 佐野さんが 好きだったのに … ！
どうして 気付いてくれないの ？ 自転車で来てる 、
なんてウソ 。冷えたなんて シャワー 浴びるための
口実 。こんなに 頑張ったのに ！ なんでっ！？ 」
俺が 押し返そうとした時 、唇に 柔らかい 感触 を
感じた 。
俺 、キスされてる … 。
突然すぎる 出来事に 頭が 追い付かず 、必死に
頭を 回転させる 。
玄関を 開ける 、 ガチャ って 音がして 。
ただいま〜 ！ なんて声も聞こえてくる 。
俺は 必死に押し返すが 、スタイリストさんは
更に力をかけて 離れようとしない 。
リビングの ドアが 開いた 。
「 … え ？ 」
くっついていた スタイリストさんの 唇が 、
少し 笑っていた 気が した 。
俺は 思いっきり スタイリストさんを 押し返し 、
ドアの 方へ 駆け寄る 。
でも それより早く 、 A は 家を出ていた 。
真っ赤な ブレスレットを 忘れて … 。
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作者名：サノﾝタンﾒﾝ | 作成日時：2018年1月23日 2時
