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事務所前で 、スタイリストさんを 車に乗せる 。
無言の状態が 続く中 、最初に 声を 発したのは
スタイリストさんだった 。
「 あの 、すいません 。すっごく 冷えたので 佐野さんの お家で シャワー 浴びても いいですか ? 」
俺は 一瞬 、かなり 戸惑った 。
今日 、 A は 帰りが遅くなる と 言っていた 。
だから バレないんだけど … 。
彼女以外の 女の人に シャワー 浴びさせたら
ダメだよな 。
でも 、スタイリストさんは 、GENE 専属の
スタイリストさん 。風邪なんか 引かれたら
こっちが 大変になる 。
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悩んだ末 、シャワーだけ 浴びさせる事にした 。
幸い 、雨が止んできたので 、シャワーを
浴び終わったら 歩いて帰ってもらおう 。
と思っていた 。
「 お邪魔しま〜す 、わっ 、結構広いですね ! 」
「 そんな事ないです 。 」
玄関には 女物の ヒールが たくさん並べてある 。
それに気付いた スタイリストさんが 声を
かけてきた 。
「 … 佐野さんって 、彼女さん いるんですか ? 」
「 … まあ 、います 。 」
「 そうなんですか … 。あっ 、大丈夫ですよ
秘密にしておくので ! 」
「 良かったです 。 」
「 はい ! じゃ 浴びさせてもらいますね 。 」
「 あ〜 はい 。奥から 2番目っす 。 」
「 わかりました ! 」
俺は スタイリストさんを 案内して 、ソファに
腰掛けた 。
考えているのは 、
あいついつ帰ってくるかな〜 、
とか
今日の 晩飯 なんだろうな〜 、
なんて事ばかり 。
そんな事を 考えていると 、時間は すぐ
過ぎるもので 。
「 佐野さ〜ん 、上がりました ! 」
と 、リビングの扉を 開けた スタイリストさん 。
服は 、備え付けの バスローブ を 着たみたいだ 。
「 すいません 、何もなかったので 借りちゃいました … 。 」
「 いーっすよ 。もう 雨止んだんで 、こっから
歩いて 帰れます ? 」
そう言うと 、スタイリストさんは なんとも
微妙な顔をして 、その場に 立ちすくんだ 。
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作者名:サノンタンメン | 作成日時:2018年1月23日 2時