【wrwrd】復讐鬼の華

紫陽花 19 ページ22

視覚を通して脳へと渡る情報を、信じたくなかった。

Aは無事なのだと、きっと大丈夫だと勝手に信じ込んでいたのだ。
何年も会っていないのに、そんな確証などあるはずもないと言うのに、ショッピは無様にもそう考え疑うことは無かった。
なのに、これはなんだと言うのだ。

大切な人が身体中を包帯で巻かれ、生きているのかすら不安になる程弱りきった姿に、ショッピはショックを受けていた。
ひとらんらんのように激昂するのでは無く、ただただ呆然とするしかなかった。
受け入れたくなかった、のかもしれない。

一度はどうしようもなく殺気を出したが、自分の思考に気付いてしまい、何も考えたくなくなった。


em｢…ショッピくん？大丈夫ですか？｣
sho｢こいつ固まってへん？｣
gr｢まぁ仕方ないだろう。
助けたいと思っていた友人が、ここまで酷い目に合っていたのをショッピは知らなかったのだからな｣
os｢知る由もなかったって言うのが実際やけどねぇ｣

kn｢おら、起きんかいショッピ｣

コネシマが固まっているショッピの頭を容赦なく叩く。
ヘルメット越しだったが、その音は大きく響いた。

syp｢ッ！？｣
zm｢んひひ！いったそうな音やな｣

衝撃で現実逃避していた思考が戻ってきたのか、目を白黒させる。

kn｢現実を受け入れんかい、ショッピ。
お前が助けたい言うとった子なんやろうが。
お前が逃げ続けるってことは、あの子はずっとあのままなんやぞ、それでもええんか｣
syp｢ッそんなの、良いわけないに決まってる…！｣

kn｢んなら腹くくれや。
ボケっとしたまんまやと、助けたいもんも助けられんくなるぞ｣

＊＊＊

そう言えばね、新しい小説を作ったんです。
こちらは完全に息抜き用ですので、頭ぽぽぽぽーんの軽い状態の時にでも見てみてください。

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