＿＿＿＿４ ページ10
You side.
思ったよりも仕事に時間がかかってしまった。
この電車に乗らないと次の乗り換えに間に合わないんだって.....！
私は急いで駅の階段を駆け下りた。
走るに適していないヒールで走ったことにプラス日頃の運動不足が加わって足がもつれてしまう。
あ、ヤバ、落ちる....！
怪我を覚悟でギュッと目を瞑った瞬間、ふわっと優しいサボン系の香りが鼻を掠めた。
ギュッと閉じていた目を開けると落ちそうなった私の体を受け止める腕。
間一髪、私が落ちるのを防いでくれた彼は、見覚えのある顔だった。
「あ、」
康「走ったらあかんで。転ぶやろ。」
そう言って優しく笑った彼。
関西弁、なんだ。
初めて声聞いた、
顔小さ、
目から入ってくる情報量が多すぎて言葉が出てこない。
康「どないしたん？」
「へ、？す、すみません、！」
私は慌てて彼から離れた。
「ありがとうございました。あの、助けていただいて、」
康「怪我なくてよかったなぁ。」
「本当に、」
ふと下に目をやるとまだ結構な段数が残っていて、恐怖すら覚える。
康「階段は走ったらあかんよ。」
「すみません、気を付けます....」
康「急いでたん？」
「あぁ！！！」
康「うわぁ！びっくりしたぁ！なに！怖！急に声上げんといてや！」
「すみません、！電車、」
康「......間に合わなかったん？」
やってしまった、
あからさまに肩を落とす私に彼は困ったように笑いかけた。
康「まぁ、次の電車待って、」
「乗り換え先の電車に間に合わないんです。はぁ....タクシー....」
悲しみに暮れながらお財布を広げる。
康「俺、車やねんけど、乗ってく？」
「え、」
康「ついでやし。」
「でも、」
康「ほんならそこのジュース１本でどう？」
そう言って彼は近くの自動販売機を指差した。
「いいんですか....？」
康「ええで！1人送るつもりやってんけど断られたからな！」
彼はそう言ってニカッと笑った。
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cleam(プロフ) - 愛さん» コメントありがとうございます！短編集なので、タイトルどおり『息抜き』になっていたら嬉しいです＾＾他担様にそう言っていただけると、書いてて良かった〜！と思えます( ；∀；)是非、ここだけは他色くんたちにハマってみてください！笑 (2021年2月2日 10時) (
レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - 初めまして。こちらの小説大好きです。黒さんが一番好きなのですが、cleamさんのせいで青さんや他色まで気になって仕方ないです(笑)リアリティ過ぎ！大好きです！ (2021年2月1日 13時) (レス) id: ee826c6c27 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - 雪の王子様さん» 嬉しいお言葉ばかりで泣きそうです...！私も頭の中でこんな現実がいいな〜っていつも思ってるのでお仲間ですね（笑）情景が浮かびやすいようにしているつもりなのでそう言ってもらえてとても嬉しいです！お読みいただきありがとうございました（＾_＾） (2020年11月6日 21時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - コメント失礼します。すごくドキドキしながら読ませていただきました！こんなことが現実で起こってくれたら…泣 描写の仕方などがお上手だったのでお話にすぐ入りこめました。素敵なお話ありがとうございました。 (2020年11月6日 19時) (レス) id: 0ec33589bd (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - 黒糖きな粉さん» いえ！こちらこそありがとうございます！もう暫くお待ちください〜( ^ω^ ) (2020年10月7日 12時) (レス) id: d9a9e1fa04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cleam
| 作成日時：2020年9月14日 22時
