【完】白雪姫と12人の小人【2】

◇静かに過ごそう ページ35

？side




-「あー。あの男好き？」

-「そーう」

-「きも」



彼女はあんまり評判が良くないのかな？


店内に響く彼女たちの声にあたふたする男の人。
女の子は気にしていないようだった。


『ヨシくん動揺しすぎ』

ヨシ『まってイヤフォン探してる』

『慣れてるから大丈夫』

ヨシ『…慣れないでよ』


変わらず韓国語ではない言葉で話す彼ら


飲み物をトレイに乗せて彼らの席に持って行くと
突っ伏していた女の子が顔をあげる

かわいいひと〜…


目があって、お礼を言われた。

芸能人にはやっぱりレベルの高い人が似合うな
男の人が誰かはわからないけど。

お辞儀をしてレジに戻る途中
また店内に響く声で話す彼女らの会話が聞こえた



-「Aがデビューできたのって枕したからでしょ？」

-「ぶっ笑 自分の身体売ってまで男に囲まれたかったんでちゅか〜？」



…ひどいな、


もはや挑発してるように聞こえる彼女たちの会話



ヨシ『ちょっと…』

『ヨシくーん？放っておいて』

ヨシ『っ、でもさ！』

『話したところで信じてもらえないし、悪くなるのはこっち。そう言う噂が消えないのはわたしの実力不足。実力で黙らせるまで頑張ればいいの〜。』

ヨシ『良くないよ』

『…んー。』



相手にしない女の子と貧乏ゆすりが止まらない彼。
彼女が彼の膝の上に手を置いたら落ち着いた


彼らがどこの誰で、どれくらい有名なのかはわからないけど、こういう時無視しか出来ないの可哀想だな〜


自分に関係のないことだから楽観的に考えられる



-「うわ、今ヨシの膝に手置いてた」

-「はぁ…ここ公共の場なんですけど？おっ始める気？」



いやいやいや、貧乏ゆすり止めてただけだよ？！
そんな手を置いたことだけ切り取るなんて…



ヨシ「…Aヤ、いつもありがとう」

『ヨシくん。いいって。』

ヨシ「、女の子達とデビューしたかったって泣いてた日もあったけど、それでも僕らと一緒に活動してくれてありがとう」

『…もうやめて』



今度は店内に響く男の人の声

その内容から2人は何かのグループに所属しているようだった。


女性2人が顔を見合わせて、彼らの様子を伺っている





ヨシ「もう、悪いことは聞かなくていいから…いいことだけ聞いて。」


『…、』


ヨシ『お願いだから、受け止めないで』


『……』




彼と一緒にいた女の子が俯いて、席を立ってお手洗いに入って行った





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