優しさに隠れて ページ32
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きっかけは些細なことだった。
ハルト『なんなんだよお前マジで』
『お前って言わないでって言ってんじゃん！』
ハルト『今関係ねーだろそれ』
『…っ』
今日のAは、すこぶる機嫌が悪かった。
些細なことでイライラして、体調も優れないのか、練習に身が入っていないように見受けられた
みんな練習の連続でストレスを抱えているのは同じなのに、いつもより失敗の多いAを見てハルトは心配をしていた。
ハルト『なに？怯んでんの？』
嘲笑うかのように、Aを見下ろすハルト
不幸なことに今は廊下にふたりだけで
その空間だけ異様を放っている
『……』
ハルト『…、』
整った人の真顔は怖いとよく言ったものだ
無言で睨んでくるAに
ハルトは少しの恐怖心を覚えた
しかし、心配をしていたはずのハルトが喧嘩腰になってしまったのは、Aのせいである。懸念してくれる彼を迷惑がり、煙たがったからだ
次第にお互いヒートアップし、周りを見ていなかったからか休憩から戻ってくる際、同時に練習室のドアを開く時に静電気が起きてしまい、喧嘩が勃発した。
『うざい』
ハルト『お前の方がうざい』
『…もういい。』
ハルト『あっそ』
ファンから元ヤンと言われるだけあるハルトの威圧感からなのか、次第に目を潤ませ泣きそうになっているA。それを見たハルトは一瞬怒りよりも心配が勝ってしまって表情を崩したが、頭を振って理性を保った
威圧感に勝てなかったAが溢れそうになっている涙がこぼれ落ちる前に拭いて、ハルトを見ずに練習室の中へと入っていった
残されたハルトは、静かにため息をついて座り込み
ハルト『あーほんとなにしてんだよ。』
頭をガシガシ掻きながら、後悔を零す
優しくしたいのに。
自分で築き上げてきた関係性が壁となって邪魔をしてくる
姉弟や幼馴染のようだと周りから言われ続け、思うようにAに接することができないでいる
今日も、自分が受け止めていればこんなことにはならなかったのに、何故かそれが出来なくて、自分にイライラしていたのにAに八つ当たりしてしまったと感じている
第三者から見れば、8割Aが悪いのに心底優しい男だ
立ち上がって、深く息をして扉を開いてもおかえりと声をかけてくれるAはいなくて、落ち着いたはずの心がまた少しだけ荒立った。
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ユン砂糖 - ありがとうございます！ (2022年5月12日 18時) (
レス) @page49 id: b432b2bfed (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ユン砂糖さん» お待たせいたしました！移行いたしましたのでお待ちしております☺︎ (2022年5月12日 17時) (レス) id: 232e126d99 (このIDを非表示/違反報告)
ユン砂糖 - 楽しみに待ってます！ (2022年5月11日 17時) (レス) @page49 id: b432b2bfed (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - ユン砂糖さん» 準備が整い次第でございます。努力はしておりますが私生活が忙しいのでこちらに割く時間が少ししかないのをご了承ください。もう少しお待ちいただけると幸いです。整いましたらお知らせいたします。 (2022年5月10日 21時) (レス) id: 232e126d99 (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - chisaさん» そうなんですね！chisa様の作品も読んでみたいです☺︎ ありがとうございます！ (2022年5月10日 21時) (レス) @page34 id: 232e126d99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えむ
| 作成日時：2022年3月16日 22時
