面倒くさがりマンネ-two- (ページ12)

今日:15 hit、昨日:27 hit、合計:208,475 hit

冬休みページ12

「A、僕らもう行くけど一緒に行く？」

玄関からジミニヒョンの声が聞こえる。駅まで一緒にどうかと誘ってきた
今日は、年始休み最後の日で、みんな実家に帰ったり、どっか遊びに行ったりするみたい

『いや、いいです。いってらっしゃい。』

ジミニヒョンとテヒョニヒョンは今から二人で遊びに行くみたいで、他のヒョン達は実家に帰っている。だから、宿舎には僕だけ。

僕も一度は家に帰った方がいいとは思ってるんだけど、出て行き方があれだから、なかなか帰りずらい。

あらかじめ祖母経由で姉さんに、親父どんな感じ？とは聞いておいたけど、相変わらず金の亡者で、外向きはよろしくやっているようだ。

姉さんも姉さんで別れ方に問題ありで、家族とは近寄り難い感じになっている

祖母達には会っておきたいから、今日帰るつもりなんだけどなかなか帰る気になれない

それで、ゲームに逃げて、時間が経ってしまった。

「ただいま、A。実家の方には帰ったの？」

休みの一番最初の日から帰っていたジニヒョンが帰ってきた

『まだなんです』

「え！もう電車無くなっちゃうよ。いいの？」

『………』

「会わずに後悔するか、会って前進するか、どっちを選ぶ？」

ジニヒョンは僕の事情を知っているみたいだった

『誰に聞いたんですか』

「そんな怖い顔しないで、PDからだよ。困ってそうだから助けてやれって」

『お人好しだよなぁ、あの人。いい迷惑ですよ』

「そう思うのなら、普通に帰ってるはずだよね」

「なんなら一緒に行ってあげようか」

『は？』

「ほら、準備して」

と言われ、今は祖母の家に向かう電車の中。ヒョンは僕の家族に会えるってテンション上がってるけど、僕はその正反対。テンションだだ下がり

「ねえ、Aの家族ってどんな人？」

『どんなって言われても、堂々と紹介できるような人じゃないし』

「Aに聞いた僕がダメだった」

テンションの高いヒョンに付き合って疲れたまま駅に着いた

『もう、ヒョン煩すぎです。こっから少し歩くんで荷物持って』

着いてきたんだからとヒョンにカバンを渡し、自分は手ぶらで歩く
少し坂道を登って祖母の家に着いた。ヒョンはヘトヘトになっている。

「ねぇ～、これ何入ってるの？」

まだ少し下の方にいるヒョンが走ってやって来た。

「てか、家めっちゃ大きいじゃん。豪邸じゃん。いいなぁ」

祖母の家をみてまた一段とテンションが上がったヒョン

『じゃあ、入りますよ』

「お邪魔しまーす」