GAME41 HER PRETENDER ページ43
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『ん……う…』
瞬きを数回繰り返す。
見慣れない天井、ここはどこだ…?
「あ、皆さん、シノンさんが起きましたよ!」
「どうだいシノノン体調の方は?」
『…たい…ちょう…?は、普通だけど…』
動いてない頭を必死に動かして状況を整理する
というか今何て聞かれたんだ?内容ほとんど聞いてなかった。反射的に答えた内容に何だか周りが安堵しているような表情を浮かべていて変な気持ちだ
キョロキョロと周りを見渡して寝かされている駆堂が目に入る。
「アン坊は爆睡中だよシノノン。脈を測らなくても時期に起きるから安心したまえ」
無意識に取ろうとしていた言動にハッとして慌てて腕を引っ込める
まあ、無事だなんてわかりきっていたことだけどね
「…今シノンさん、安心した顔をしていましたね」
「顔が見えるとはこんなにも便利なことなんだにゃー」
聞こえてるからなそこ二人
脱げていたらしいフードを被り直せば残念がる声が三人…。面子も面子なだけに絶対に脱ぎたくないな
「とりあえず、シノノンも起きたことだし先程も述べた通りカイさん部屋に荷物を取りに行きたい。すまないが用心棒を頼めるか」
「ん、ああ。お安い御用で」
『?路々さん達部屋に荷物を取りに行くの?』
僕が寝てる間にそんな話が出ていたらしい
ついていけるならついて行きたいが…
「ああ、そうだが……着替えならボクが取ってこようか?」
着替えもそうだけど…
『いや、あんた達に任せたら僕の部屋が荒らされかねないからそれは却下だ。僕も着いてく』
「だが羽上は怪我を負ってるから下手に動かない方が…」
忍霧は心配性だな。こんな怪我大したことないのに
『一つ、アイツらは夜は動かない。動いたとしても日中溜めたエネルギーで動くと思うから大したことは出来ないし出来たとしても司令塔みたいなものだから特に警戒しなくていい
二つ、僕は自分のテリトリーを荒らされるのが嫌いだ。三つ、僕は足でまといにならない。という訳で何が何でも僕はついて行く』
「ザッくん、こうなったシノノンは諦めた方がいい。それにカイさんがシノノンを危険な目には合わせないだろうからね」
言い方に含みがあるのは気のせいか…?
でも路々さんの言う通り鬼ヶ崎がいれば蔦を切れるから危険な目には合わないだろう
「ま、シノノンやカイさんの話じゃ夜は活動停止してるようだからな。それにザッくんたちには別のお願いがある」
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作者名:雪雅 | 作成日時:2020年12月29日 14時