思い出21 ページ24
・
今は検査が終わり、僕は動く気配が無かった霧宮の腕を引きながら隊室へと戻っていたが
今、霧宮は僕がいる向きとは反対の方向に顔を背けている。
まぁ、怒らせた僕が悪いんだけど
『……』
本人はいつまでたっても口を開く気配がない
まぁ、そっちがその気ならこっちだって
「ふーん…そっちがその気ならこっちも最低限しか喋らないから」
僕がそう言うと霧宮は目を見開いた後、顔を俯かせていた。
…何やかんや傷ついてんじゃん
心音でバレバレなんだって
だけど、元を辿れば自分のせい
そんな思いをさせたかったわけじゃないんだけど
その後、僕達は隊室へ戻り霧宮の検査結果を風間さんに渡した。
霧宮は風間さんに訓練室に行ってくると言って訓練室に行ってしまった。
まぁ、多分霧宮が不機嫌な事くらいみんな察してるでしょ
微妙にジト目になってたし
そして、その不機嫌な原因が僕だと言う事も
「菊地原不味いことになったな…」
は？
「確かにな」
「うんうん」
何でそんなに深刻そうな顔してるわけ？
「は？3人共いきなり何言って…ましてや風間さんまで…」
「いや…さっき、忍田さんが来て会話をしていたんだが霧宮を怒らせると最低1週間、口を聞いて貰えないとの事だ」
「たった一週間じゃん」
そう、たった一週間
「菊地原…”最低”1週間だ…もしかしたらそれ以上伸びる可能性があるという事があってだな…」
「うわっ、面倒くさ。というか何で忍田本部長ここに来てるの…」
最低一週間。もしかしたら伸びるかもしれないけど…
話せない期間がそれほど長い何てある意味想像出来ないことに気づいた。
だって霧宮は嫌でも毎日視界に映るし…。それなのに話せないのは…
「忍田さんは霧宮の保護者だ。だから、さっき霧宮の様子でも見にここに来たのだろう」
「きくっちー、アマネちゃんをそんなにイジメちゃ駄目だよ！それに…女の子をイジめる男の子は嫌われちゃうかもね！」
そこまで話さなくてもいいと思われる
つまり霧宮は僕のことが…やっぱやめとこう、考えたくない
「まぁ、とりあえず早めに謝っとけよ」
「………わかってる」
「きくっちーが!!」
「…何？」
「な、何でもない」
流石に謝れないと思われんのは心外なんだけど
「はぁ、とりあえずこの話は一旦置いといて、霧宮の検査結果を見る方が重要だ。」
そして、僕達は霧宮の検査結果に目を通した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しらせ(プロフ) - mai04034さん» そう言って貰えて嬉しいです(^^)これからも楽しんでいただけますよう頑張ります！ (2020年7月13日 2時) (
レス) id: 43630d8681 (このIDを非表示/違反報告)
mai04034 - このお話し好きです！これからも頑張ってください！ (2020年7月12日 21時) (レス) id: fe11d25041 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪雅 | 作成日時：2020年7月7日 19時
