深澤家のものがたり vol.5 (ページ3)

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１５３．亮平side ページ3

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嫌われても、殴られても、突き飛ばされても、どうなってもいいから、俺は照に後ろから抱きついた。

泣かないように堪えながら。

たつ兄としょう兄が買い物行って、家には俺と照だけ。

照「亮平」

亮平「ｯ..はいｯ..」

照「俺の部屋おいで？」

亮平「え、」

照に手引かれて照の部屋へ。

照「まだ怖い？」

亮平「え、と、、」

照「いいよ、正直に言って」

亮平「、、ちょっとだけ、こわい」

照「ん、そっか」

そんな悲しそうな顔しないでよ。

あのとき決めたのに。

もう、お兄ちゃんたちに悲しい顔させないって。

なのに、、おれ、、

照「亮平？」

亮平「ごめんｯ..ぁさいｯ..ごめんなさいｯ...ごめんなさいｯ...ごめ、なさいｯ..いいこにｯ..するからｯ..ﾊｧﾊｧﾊｧｯ...」

照「亮平、大丈夫。大丈夫だから、ゆっくり深呼吸して、亮平はいい子だよ。大丈夫だからな」

照は抱きしめて背中さすってくれるのに俺の呼吸は早まるばかり。

くるしいよｯ..ひーくんｯ..たすけてｯ...。

『父「お前さえ生まれて来なければ！」』

『父「お前なんかいらないんだよ！」』

亮平「ﾊｧﾊｧﾊｧｯ...ひぃ、くｯ..ｸﾞｽｯ..ﾊｧﾊｧﾊｧｯ...ﾊｧｯ...」

照「亮平、大丈夫だから。な？ひーくん、ここにいるよ？ん、大丈夫。上手に出来てるからな？」

落ち着いたころには照に体重かけてないと起きてられなかった。

一日で二回も過呼吸。

照「っしょ...」

亮平「どこ、いくの、、」

照「下行ってシャワー浴びよ？汗すごいし気持ち悪くない？」

亮平「いっしょ、」

照「うん」

照がシャワーかけてくれる。

照「はい、おいで？」

タオル広げて待つ照に寄って行けば抱きしめられる。

照「ん、肩に手乗せて」

着替えまでやってくれて、抱っこされてキッチンへ。

照「はい」

亮平「ん、」

スポドリ渡される。

照「蓮のだから買いに行かないとな」

亮平「え、」

照「明日の部活のだから」

亮平「え、先言ってよ、飲んじゃったじゃん」

照「後で買いに行くからいいよ。いまはお前の脱水の方が怖いから黙って飲んどけ」

亮平「ん、」

照の部屋に戻ってきた。

こんなに甘えてていいのかな。

あ、帰ってきた。

というか、ずっと照がトントンしてくれててすごいリズム良くて、だんだんまぶたが重くなってくる。

照「起こしてやるから少し寝ときな？」

亮平「ん、」

素直に目を閉じればすぐにでも寝そう。

照に抱きついたまま俺は眠りについた。