阿部家の長女 Ryouhei.A

心配になっちゃうよ ページ11

サクマSide









亮花「はぁ、さくまぁ…」


疲れた顔した亮花ちゃんが、今日も僕のピンクと緑のお皿に、それぞれ、パンの耳とミルクを入れてきてくれた。


今日はきっと、涼太君が朝ご飯担当の日だな！


だって、亮花ちゃんは、和食作るの得意だし、涼太君は洋食を作るのが得意なんだもん。


亮花ちゃんの日は、パンの耳なんてお洒落な朝食出てこないもん。


僕が食べれないものばかりが余っちゃうみたいで、ドックフードの日は亮花ちゃん、パンの耳の日は涼太君。


そうやって見分けるんだよ！


凄いでしょ？


サクマ「亮花ちゃん、今日は涼太君、何作ってくれたの？」


亮花「うん、フレンチトーストだよ。」


サクマ「亮花ちゃんの好きなものじゃん！」


亮花「そうなんだけどさ…」


サクマ「？どうしたの？亮花ちゃん？今日はいつもよりずっと元気ないよ？」


亮花「フフッさくまには分かっちゃうんだね。」


だって、いつもの倍ぐらい疲れた顔してるもん。


サクマさんだってそのぐらい気付くよ！


だって、真胡ちゃんが僕をこの家に連れて帰ってきてくれてから、ずっと僕のお世話をしてくれたのは、三つ子。


その中でも、亮花ちゃんにはすごくお世話になってるから。


大好きな亮花ちゃんのことなら、何だってわかっちゃう。


僕は、犬だから、物理的には守ってあげられないけど、精神的な面で支えてあげたいんだ。


僕を大切にしてくれて、僕も大切にしてあげたいと思う。


そんな唯一無二の存在が、僕にとっては亮花ちゃんだから。


君の抱えてる悩み、サクマさんに半分分けてほしいな。


そんな気持ちも込めて、亮花ちゃんのほっぺを一回ぺろってなめた。

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