小さな訪問者は妖精達！？ (ページ37)

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私「そんなことないよ。私の知ってる阿部くんは、誰よりも強くて、誰よりも頭がいい」

dt「確かにな。あべがいないと情報だって入ってこない。」

ab「でも…試験に受かったら、見捨てるんでしょ」

dt「そんなこと絶対にしない。俺らは家族だから」

私「阿部くん、家族に見捨てられたんだよね？でもさ、今はどう？みんな、あべちゃんあべちゃんって言ってるでしょ？私もだけど見捨てるわけないよ」

ab「そう…」

立ち上がると、とぼとぼと歩いていった。

今までで見た事ない目をしていた。

すると、阿部くんの周りに細く長い蔦が伸びてきた。

この前もそうだった。

阿部くんが怒った瞬間、背中から緑の葉っぱが妖精たちを襲った。

私「もしかして、阿部くんって感情に左右されちゃう感じかな？」

dt「多分そうだと思う。A、待ってて」

そう言うと、静かに歩いていく阿部くんのところに行き、何か話していた。

耳元で囁いている感じだったから、私には聞こえなかった。

だてさんの言った言葉で元気が出たのだろうか、阿部くんは笑顔になった。

ab「だてさんありがとう。Aさんもありがとう。もう大丈夫です。俺、親を見返せるように頑張ります」

私「それ、みんなに言ってね」

ab「もちろん！」