好きな人がいい。 (ページ31)

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31話ページ31

亮平くんに嫌いと言われる夢を見た。他の子を好きになったって言われて夢でも嫌だった。

これって、好きなのかな、、、

なのかじゃなくて、、きっとこれは"好き"だ。

「A？｣

『ごめんね、ありがとう、遼大くん』

「うん、大丈夫だよ、Aは、平気？｣

『私、分かったんだ、、』

「ん？なにを？」

『わたし、、、私、亮平くんが好き』

「えっ、、それって、、」

『だから、、遼大くんの気持ちには答えてあげられない』

『遼大くんとは、お付き合いできない、』

「そっか、、うん、、俺と向き合ってくれてありがとう」

涙ぐんだ声になっていた。

「でも、俺諦めたくないから、」

目が合うと、目から涙が頬につたった

『えっ』

目を見て伝えられる。

「こんなに好きなんだ、簡単には諦められないよ」

「だから、少しづつ、、Aのこと忘れるから、、もう少Aのこと、思いたい、、｣

遼大くんの目から溢れだす涙が、とても胸が傷んだ。

『、、困るよ、、、辛いのは遼大くんだから、、』

「、、、そっ、か、｣

ぎゅっと手を握られた。

「好きだよ、、A、、好き、、大好き、、A｣

『、り、遼大く、ん、、、』

気付くと私も涙で視界がいっぱいだった。

ぎゅーとキツく抱きしめられる。

「泣かせるつもりじゃないのに、、本当にごめん、、」

『んーん、、』

「ごめ、俺女々しいよね、、ごめんな、」

『んーん、そんな事ないよ、』

ゆっくり話され、目が合う

「すこし少しづつ、頑張るから、、Aのこと、、｣

『、うん、、』

ふたりで大号泣し

半日で帰れることになり私はお家へと帰った。

「さっき、、阿部さんに、連絡した｣

『え？』

「ここに来るよ、阿部さん」

『えっ、』

「Aの気持ち今伝えてほしい、、俺がAを思うように阿部さんもAを思ってるから｣

「今伝えてくれたら、俺より頑張って諦められるから」

「最後に俺からの願いだよ」

『わかった、、』

「じゃあ、またね、」

またねと言ったその背中が、とても切なそうで、また胸がぎゅっーとなった。