優しさは時に残酷なもの

第18話 ページ19

『…蓮、ありがと。』


「いや、俺がほっとけなかっただけ。」


「あの量だったら3人でできるしお前マジで帰っていいよ。」


『…でもっ、』


「そんな顔で戻れねーだろ、」


そう言って私のおでこにデコピンしてきた

『いて、』








「気にすんな、まだ辛いんだろ」

「…じゃーな。」


そう言って軽くポンポンと私の頭を叩いて
蓮は体育館倉庫に戻っていった。








放課後にあの話をしてから蓮はよく助けてくれる



りさがひーくんの妹だと周りが気づいた時
皆ひーくん達のことを聞きに
私たちの周りに集まることが多くあった



その度に気を回して話しかけてきてくれて
私をそのグループから遠ざけてくれる









蓮と友達になれて良かった






最近はより一層そう思うようになった









体育館倉庫に向かう蓮の後ろ姿に




『…ありがとう』





そう告げて私は教室に荷物を取りに行った

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